イマドキのクルマは暖機運転が不要っていうけどなぜ? 昔のクルマとの違いとそれでも「いきなり全開」はNGなワケ (2/2ページ)

現代車でも冷間時の全開走行は禁物

 なぜかというと、金属部品同士が接する箇所は、部品が滑らかに動くよう、適正な隙間(クリアランス)を設けて作られているからだ。そして、このクリアランス値は、エンジンが暖まった状態で最適になるよう作られている。いい換えれば、エンジン始動直後の暖機運転は、エンジン各部が暖まって金属パーツが膨張し、クリアランスが正常値になるまでの「待ち」の作業ともいえるものだ。

 極端な例での比較になるが、最新鋭のフル電子制御の車両と、キャブレターを使う旧車と呼ばれる時代のクルマとでは、エンジン始動直後の回転(運転)安定度には天と地ほどの差がある。コールドスタートは、冷えた状態での諸条件を補正してエンジンを制御する、現代のクルマだからこそ可能な運転方法ということにもなる。

 さらに加えていうならば、フル電子制御のクルマであっても、エンジン始動直後は触媒が冷えた(未活性化)状態にあり、十分な浄化作用が行えないことから、触媒の急速暖機方式が開発/投入されてきたという技術背景もあった。

 ひと口でいってしまえば、コールドスタートは地球環境に優しい運転方法、ということだが、その際の全開運転は、これまでに説明してきた理由から、エンジン各部やミッション・デフ、さらにはサスペンション系のオイルなどが暖まるまで、控えるようにしたい。

 また、各部の暖まり方は、水温が先に上がり油温(エンジン・ミッション・デフ)はそのあととなる。水温が適正値に達しても、まだ全開走行は控えるようにしたい。逆のいい方をすれば、アクセル開度は軽く踏み込む程度、走行速度は一般公道を走るレンジであれば、クルマにストレスをかけず知らず知らずのうちに暖機運転は完了することになる。


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