この記事をまとめると
■全日本ジムカーナの第5戦「北海道オールジャパンジムカーナ」が6月27〜28日に開催
■若手ドライバーたちに混ざってシニアドライバーも数多く活躍していた
■視力や体力などは若手に劣る面がありながらもドラテクではハンデを感じていない人が多い
60歳以上のドライバーもまだまだ最前線で活躍中!
モータースポーツのなかでも、比較的エントリーしやすいジムカーナ競技は老若男女に親しまれているカテゴリーだ。
事実、2026年の全日本ジムカーナ選手権には自動車部出身の若手ドライバーに加えて、全日本にデビューした女性のルーキードライバーまで、さまざまなメンバーが集結。もちろん、定年を迎えた60歳以上の高齢ドライバーたちも全日本ジムカーナ選手権で活躍しており、6月27〜28日、北海道のオートスポーツランドスナガワで開催されたシリーズ第5戦「北海道オールジャパンジムカーナ」でもシニア勢が素晴らしい走りを披露していた。
シリーズ第5戦「北海道オールジャパンジムカーナ」の様子画像はこちら
なかでも、抜群のパフォーマンスを見せていたのが、66歳の菱井将文選手で68号車「BS・クスコGRヤリス」を武器にベストタイムをマーク。見事、PN5クラスで今季初優勝を獲得した。
「30年ぐらい前にダートトライアルを辞めてジムカーナを始めた。昔の全日本は日曜日だけ走っていたけれど、いまは金曜日から練習走行をしないと勝てないからね。それにいまのクルマは車速もあがっているし、タイヤのグリップもいいから、やっぱり疲れは出てくるよ。それに老眼が出始めたあたりから、動体視力も落ちてきたと思う。実際、そのあたりからパイロンペナルティの数も増えてきた。いまは動体視力を鍛えるためにバイクに乗っているから、随分とよくなってきたけれど、やっぱりフィジカル的な衰えは感じるね」と率直な印象を語る菱井選手。
68号車「BS・クスコGRヤリス」と菱井将文選手画像はこちら
さらに菱井選手によれば「普段、歩いたりしないから、走行前の慣熟歩行も疲れるね。脛がパンパンになることもあるよ」と苦笑いする。
その一方で、「ドライビングに関しては経験を重ねることで器用になってきたと思う。昔はとにかく攻めていたけれど、いまはミスをしないように、無駄なことを避けたドライビングになった。そういった“ずる賢い”走り方ができるようになったからこそ、いまも上位争いができていると思う。それに経験なのか、コースも覚えられるようになった。若いころはコースが覚えられず、確信をもてないまま走っていることもあったけど、経験を重ねることで自然に覚えられるようになった」と菱井選手は経験を重ねたことのメリットを語る。
68号車「BS・クスコGRヤリス」画像はこちら
また、1号車「G-LFWテSフォシビックBS」を武器にPE1クラスで4位を獲得するなど、66歳の大橋政人選手も全日本選手権で活躍するシニアドライバーだが、やはり年齢による衰えを感じているようで「29歳でジムカーナを始めたんですけど、その頃と比べると、確実に体力は落ちています。ドライビングもそうだし、慣熟歩行をしても疲れが残る。あとは反応も鈍くなりました。昔はとにかく突っ込んだ走りをしていたんですけど、いまは自制してアクセルが踏めなくなりました」と自身の走りを分析する。
1号車「G-LFWテSフォシビックBS」と大橋政人選手画像はこちら
その一方で、大橋選手は経験を重ねたメリットについて、「ベストなライン取りがすぐにわかるようになったので、1本目から限界近くで走行できるようになりました」と語る。
ちなみに大橋選手のご子息は、13号車「DLFG-LFWμA110R」を武器にPE2クラスで4位入賞を果たした大橋政哉選手で、「1分30秒を超える長いコースでは息が上がってきますが、ジムカーナは親子で楽しめるカテゴリーだと思います」と政人選手が語るように、フィジカル的に衰えながらも、シニアドライバーが活躍できる競技となっている。
1号車「G-LFWテSフォシビックBS」画像はこちら