自分仕様に仕上げてこそな昭和のクルマ好き
記憶が薄れないうちに(笑)振り返っておくと、筆者がリアルタイムで過ごした昭和50年代は、自分のクルマを手に入れたならさっそくカスタマイズに取りかかるのが、クルマ好きの流儀だった。
たとえばホイールやタイヤを自分好みのものに交換するのはその代表例。標準サイズでは飽き足らず(インチアップではなく)幅の広いものにしたり、ホイールも鉄ホイールではなくアルミホイールをチョイス。
このアルミホイールは国産ならエンケイ、ハヤシ、ワタナベ、ゾナ(BS)、アルメックス(ヨコハマ)などのブランド、少々スカして(!?)輸入モノならイタリアのカンパニョーロ、クロモドラ、ドイツのBBS、ATSなど。
BBS
クラフトマンシップの国、ドイツからやってきたBBS。その謳い文句は「徹底した品質管理」「要所を担う熟練工(マイスター)」、そして「航空機の使用基準にまで到達」……。カタログを眺めるたびにため息が出た。
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ATS
西ドイツ生まれのATSホイールはポルシェやVW、BMWといった欧州車に純正採用。「世界でもっとも厳格」と言われたドイツTÜVテスト合格という響きにも惹かれた。
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CAMPAGNOLO
「カンパニョーロ」と読むかもしれないが、当時のカタログ表記は「カンパニヨーロ」。まあ、僕らは「カンパ」と呼んでいたけれど。圧倒的な軽さに加え、イタリアらしい美しいデザインが魅力。
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KONI
1857年にオランダで創業した老舗サスペンションメーカー「KONI(コニ)」。1970年代のF1ワールドチャンピオンマシンが装着していたという実績もあり、絶大な信頼を誇った。
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なかにはアルミホイールの一歩手前で、鉄ホイールに装着して使うホイールリングがあったが、これはクルマから外れたらしく、箱根の山道を走っていると、コーナーの先の道端などに落ちているのもよく見かけた。タイヤも国産、輸入メーカーさまざまだったが、スーパーカーブームをキッカケに、ピレリのロープロファイルや、ミシュランなど海外勢の人気は高かった。
外観のドレスアップではエアロパーツやドアミラーなども。まだ法的規制がかかっていた頃にフェンダーミラーを外して穴をパテ埋めし、輸入仕様と同じドアミラーに替える強者も。また両面テープで手軽に装着可能なドアミラーも、ホームセンターのカー用品売り場で売られていたりしたものだ。
Vitaloni
「イタリア製」という言葉に、やたら敏感だった当時の僕たち。ヴィタローニのミラーもそのひとつ。フェラーリのF1マシンにも採用された──なんて聞けば、それだけで興奮! 嗚呼、憧れのメイド・イン・イタリー!
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foha
foha(フォハ)はオーストリアのエアロ&アクセサリーメーカー。日本車用のフロント&リヤスポイラーも数多くラインアップ。旧車ブームのいま、欲しい人はネットオークションに出てくるのを狙っているんだとか!?
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LE VAN
欲しいクルマにサンルーフがない? ならば答えはひとつ、自分で付ければいい! そんな夢をかなえたのが、アメリカはレバン社の汎用サンルーフだ。DIYで後付けでき、フルオープンはもちろんチルトアップも可能。
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ドレスアップではマーシャル、シビエなどの補助ランプもマニアが好んだアイテム。ロゴマークがカッコよかったカバーを付けたままランプを点灯させてカバーを溶かしてしまった……そんな失敗談も聞いた。
MARCHAL
最近では旧車好きのクルマ&バイク乗りに人気のマーシャルだが、昭和の走り屋たちにとっても憧れのヘッドランプだった。当時のカタログには「妥協を知らないフランス人気質が入念につくりあげました」の文字。そんな言葉にもグッときた。
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細かなアイテムではステッカーも、たとえ1枚貼っただけでも自己主張になる見逃せないアイテムだった。
ドレスアップの基本はステッカーチューン!
クルマのチューニングといえば、足まわりやエンジン……いやいや、もっと手軽で効果的だったのが「ステッカーチューン」だ! 海外ブランドのロゴを貼るだけで、愛車のグレードまで上がったような気がしたもの。ただし、同じカテゴリーのライバルブランドを一緒に貼るのは御法度。例えばピレリとミシュランを並べて貼る、なんていうのはNGだ。よく知らずにロゴがカッコいいからと貼ってしまい、詳しい友人に指摘されて恥ずかしい思いをしたのも、いまとなっては懐かしい思い出である。
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インテリアでは何といってもステアリングは、いまのようなエアバッグの制約がなかったから、まず手をつけるアイテムだった。ナルディ、モモをはじめとした有名ブランドは、当時、地元のディスカウントストアでも売られることがあり、チラシを見て買いに走った(=筆者)もの。
NARDI
1932年創業のイタリアの老舗自動車部品メーカー「ナルディ」。シンプルながら美しいステアリングは、いま見ても高級な「舶来物」の雰囲気たっぷり。なかでも「ナルディクラシック」は、現在も高い人気を誇る。
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MOMO
クルマを買ったら、まずホイールとステアリングを好みのモノに交換する。それが昭和のクルマ好きの嗜みだった。ステアリングもナルディ派、モモ派などに分かれていたっけ。
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KARO
いまではディーラーで車種別に用意されたフロアマットを新車購入時にオプションで購入するが、昭和のクルマのマットはゴム製だったりと、イマイチなものが多かった。そこで選んだのがカロのマット。とくにチェック柄のマットはステイタスだった。
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RECARO
長時間シートに座っていれば、腰やお尻が痛くなる。当たり前だと思っていたその常識を変えたのがRECAROだ。人間工学や医学に基づいて設計され、長距離ドライブでも疲れにくい。まさに目から鱗のシートだった。
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運転席まわりにチョコマカと付ける温度計やらコンパスやらゴミ箱やらもカー用品メーカーから多数発売され、装着するのもプチカスタマイズだった。
※本記事は雑誌「CARトップ2026年9月号」の記事を再構成して掲載しています