丸目を捨てた911はモビーディックの再来! ポルシェが本気で作った「911 GT2 RS」ベースのワンオフモデルが過激すぎる (2/2ページ)

パワートレインはそのままに内外装を徹底的に改変

 それとは対照的に、ドラスティックに変化したのはそのエクステリアとインテリアのフィニッシュだ。

 フラッハバウのネーミングが物語るとおり、フロントフェンダーは滑らかに、そして前方に向かって低く傾斜するデザインに変更され、その上部にはホイールアーチ内からエアを排出するためのアウトレットが設けられている。

 ポルシェ911が最大の特徴とする丸型のヘッドライトはもちろんこのフラッハバウRSには存在せず。ハイビーム、ロービーム、デイタイムランニングライトを上下3段に重ねるデザインのLEDランプがこれに変わる。

 1980年代に当時の911ターボに設定されたフラッハバウが、リトラクタブル式のヘッドライトを採用していたことを考えると、やはり時間の流れと技術的な進化の速さを思い知らされる。フロントバンパーもこのフラッハバウRSのために独自に設計されたもの。それに組み合わされるカナードはマンタイ製だ。

 リヤフェンダーからテールにかけての造形もじつにダイナミックだ。巨大なリヤウイングは3段階にアジャストすることが可能で、もっとも高いダウンフォースを得る設定では、340km/h走行時に554kgものダウンフォースが生み出される。リヤホイールに整流用のカーボン製エアロディスクが装備されているのも注目に値するところだ。

 インテリアもスパルタンな仕上がりを見せている。フロアマットや防音材は取り外され、ほかにも徹底的な軽量化を施したことによって、インテリアだけでベースモデルから31.6kgものダイエットに成功。新たに採用されたカーボンファイバー製のバケットシートも、その数字を実現するために大きく貢献したことは間違いない。

 最終的に、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース)で、50ラップ以上ものテスト走行を行い、カスタマーに手渡されることになったというフラッハバウRS。気になるのはやはりプライスというところなのだろうが、ポルシェはその正確な数字を明かしてはいない。

 ただひとつ、あくまでも予想としていえるのは、それは数億円規模の投資を必要とする、限られた者のみに認められる究極のプロジェクトであるということだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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