クルマのボディが走るスクリーンになる! 超最新装置に広告革命の予感!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日本精機の「オフセット超短焦点レーザープロジェクター」について解説

■クルマのボディをスクリーンとした、プロジェクションマッピングのような装置だ

■アドトラックの広告を動画にすることなども可能になるかもしれない

近接した場所に映像を投射することが可能

 車両の外観は曲線部分も多いが、少し離れて見れば相応の広さを持つ「面」であるといってよい。すなわち、走る大きな掲示板のようなものなのだ。ゆえに、企業が使用する営業車などでは、社名、ロゴ、キャラクターといったものを表示し、看板車として広告塔的な役割をもたせている例が多いのである。

 路線バスやタクシーでは他社の広告を有料で掲示し、営業収入の一部にしている。これにクライアントがついているということは、相応の効果が認められるということであろう。あまり知られていないが、自家用車にも広告を斡旋する代理店がある。ステッカーやマグネット広告を契約車に掲出して走らせることで、クライアントからは広告料を徴収し、契約車には走行距離に合わせた報酬を支払うというビジネスだ。

 これらはすべて、ペイントや印刷による静止画(文字)である。もし、こういった表示を動画にすれば、そのインパクトは計り知れない。その発想は、すでにアドトラックにおいて採用されている。それは、広告用トラックの荷台部(従来は広告を掲出する部分)に大型LEDパネルを搭載し、ここにあらかじめプログラムした映像を流すというものだ。街角のビルなどにある、大型街頭ビジョンのトラックバージョンといったところであろうか。

 ただ、LEDパネルは画像が荒いという難点がある。離れて見れば違和感はないものの、近くでは何が映っているのかわからないなどということも多い。有機ELディスプレイや液晶パネルなら細密な画像になるが、それほどの大きさのものを作るとなればコストがかかる。これらの問題を解決できる可能性を持った装置が、2025年1月に東京ビッグサイトで開催された「オートモーティブワールド2025」に登場した。日本精機が展示した「オフセット超短焦点レーザープロジェクター」である。

 これは、映写装置を使ってスクリーンに投影するという仕組み。いうなれば、車両のボディをスクリーンに見立てた、プロジェクションマッピングのようなものだ。


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