トラックメーカーが販売する「新車のトラック」はある意味未完成! 誰もが知ってる形にする「架装メーカー」の仕事とは? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■トラックは「キャビン・シャシー」と「架装」で構成されている

■架装を製造するのは自動車メーカーではなく架装メーカー

■平ボディ、バンタイプ、ダンプ、トレーラー、ウイングなどがある

全国にトラックの架装メーカーが存在

 中古車として販売されているトラックを見たことがあるでしょうか。一般的な乗用車と同じで、いろいろな形のトラックが売られています。それはバンボディであったりウイング車であったりするのですが、じつはこうした完成形のトラックを買えるのは中古車だからなのです。そして、新車でトラックを買う場合には架装という工程を踏まないと仕事に使えるトラックにはならないのです。そこで今回は、トラックの架装について解説していきます。

 最初にトラックがどんな構成で作られているかを説明します。トラックの構造は大きくわけて「キャビン・シャシー」と「架装(荷台部分)」のふたつから構成されています(キャビンは運転席やエンジン部分で、シャシーは荷台を載せる土台部分)。そして、キャビン・シャシーを製造するのは日野自動車、三菱ふそう、いすゞなどのメーカーです。一方で、荷台部分にあたる「架装」は自動車メーカーではなく、架装メーカーが製造するという役割分担があるのです。

 架装は「上物」や「ボディ」とも呼ばれ、全国に数多く存在する架装メーカーが、トラックの多彩な用途に合わせて行うというわけです。架装メーカーには極東開発工業、新明和工業、北村製作所、日本フルハーフ、矢野特殊自動車などがあり、架装部分に貼ってあるメーカーのステッカーを見たことがある人は多いはずです。


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