この記事をまとめると
■航続距離は600kmで急速充電性能も大幅向上
■アリアと同じプラットフォームながら小まわり性能も向上
■画期的なルートに合わせたバッテリーの最適活用に注目
元祖・電気自動車が待望のフルモデルチェンジ
グローバル累計販売台数は70万台以上、日本を代表する日産のEV(電気自動車)である「リーフ」がフルモデルチェンジを発表した。
誤解を恐れず断言すれば、新型リーフは正常進化版ではない。違う名前になっても不思議ではないくらい完全に新しいEVとして生まれ変わったのだ。ここでは、従来型リーフとの比較を中心に、新型の進化ポイントを紹介していこう。
まず、外観イメージが大きく変わった。
従来モデルはオーソドックスなCセグメントハッチバックだったが、3代目となる新型では「クロスオーバーEV」スタイルを選択。これは日産の上級EV「アリア」とプラットフォームを共有した結果ともいえるが、全高は1550mm以下に抑えており、使い勝手は変わっていない。全長についても2代目より短い4360mmとなっており、従来リーフのオーナーが乗り換えても大きさ的な問題が起きないフォルムでまとめられている。
新型日産リーフのフロントスタイリング画像はこちら
フロントから見ると、日産のデザインアイコンである「Vモーション」をよりワイドに配置していることがわかる。そこにEVらしいグリルレスのフロントバンパーを組み合わせることで先進性を表現している。
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日産らしいデザインのキーワードとなっているのは、「II 三(ニッサン)」パターン。アルミホイールの意匠、充電リッド、インテリア各部に刻まれている。
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ギリシア数字のII(2)と漢字の三(3)を組み合わせることで「ニッサン」と読ませるのは日本語を知らないと理解できない語呂合わせにも思えるが、2本と3本のバーによる表現は言語によらず理解しやすいという。
「日本語では2(ニ)と3(サン)と読むので、これでニッサンの意味です」と説明すると、海外でも「なるほど!」と評価されるというのはおもしろい。そして日本語由来の語呂合わせは、厚木にある日産グローバルデザインセンター生まれのスタイリングであることも暗に示している。