この記事をまとめると
■911 GT3ツーリングをベースに90台限定モデル「F.A.ポルシェ」が登場
■F.A.ポルシェ愛用車をモチーフに生誕90周年を記念した内外装を専用に仕立てる
■ゾンダーヴンシュ製作で5071万円となり世界的な争奪戦が予想される
価格も希少性も911シリーズ最高水準
ポルシェというブランドからニューモデルが誕生すると、まず大きな話題となるのは技術的な先進性と、それが実現する魅力的なパフォーマンスだろう。
1963年のIAA(フランクフルトショー)で発表された901型から、現在の992型に至るまで60年以上にもわたって進化を続けてきた911などは、まさにその象徴的な例といえるもの。フルモデルチェンジやマイナーチェンジのたびに、あるいはラインアップにニューフェイスが加わるたびに、世界中のファンは911の存在に常に熱い視線を注いできた。
歴代911のイメージ画像はこちら
だが、そのポルシェには、さらに見逃してはならないライバルに対してのアドバンテージがある。それは「プロダクトプランニング」、すなわち商品企画の素晴らしさだ。その特長がもっとも的確に表れているのは、やはり911の伝統はもちろん、そのなかで登場したアイコン的なモデルからインスピレーションを得たものや、それにさらに特別な価値を加えたリミテッドエディションの数々。
そしてポルシェから、先日もまたポルシェファンを魅了するじつに魅力的なモデルが発表された。911 GT3 ツーリングパッケージをベースに、わずか90台が製作される「911GT3 90 F.A.ポルシェ」がそれだ。
ポルシェ911GT3 90 F.A.ポルシェのフロントスタイリング画像はこちら
車名に添えられるF.A.ポルシェとは、ポルシェの創業者であるフェルディナンド・ポルシェの孫であり、のちに初代911や904、906、910といったモデルをデザインした、「フェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ」の名を、また90という数字は、氏が1935年12月11日生まれであり、存命であれば2025年が生誕90周年だったことを意味している。ポルシェはその誕生日にこのモデルを世界に向けて初公開したのだ。
フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ氏と911画像はこちら