中国車以上だけど日本車未満……が東南アジアでの韓国車の立ち位置! そんな韓国車がいま苦戦しているワケ

この記事をまとめると

■第47回バンコク国際モーターショーが2026年3月25日から4月5日まで開催された

■韓国系ブランドは日本メーカーを前に苦戦を強いられている

■再販価値の低さが韓国系ブランドにとって課題となっている

東南アジアでは韓国系ブランドが苦戦中

 先日無事閉幕したのが、タイの首都バンコク近郊で開催された第47回バンコク国際モーターショー(BIMS)。ここ最近は中国系ブランドの出展が年々増え続け会場内で存在感を示していたのだが、それに押され気味であった日系ブランドが新型車攻勢を仕掛けており、中国系ブランドと日系ブランドがショーを大いに盛り上げている。

 そのなかで少々埋没傾向にあるのが韓国系ブランド。といってもヒョンデと起亜ブランドのふたつだけで、そもそも両ブランドは大型ミニバンをタイではメインにラインアップしてきたのだが、ヒョンデはその後コンパクトMPV(多目的車)となるスターゲイザーや、コンパクトクロスオーバーSUVとなるクレタ、そしてヒョンデと起亜の両ブランドではBEV(バッテリー電気自動車)もタイでラインアップするようになり、あれっと思うほど一時は存在感を高めていた。

 しかし、スターゲイザーには三菱エクスパンダーという強敵がいた。エクスパンダー派生のクロスオーバーSUV風モデルであるエクスパンダー・クロスと同時に、スターゲイザーXを投入してガチ勝負を挑むものの、筆者が見た限りでは無残にも敗退。新興国向けモデルとなるクレタはヒョンデの稼ぎ頭でもあったのだが、そこへ三菱がエクスフォースを投入し、東南アジアで見る限りクレタは見事に撃沈されてしまったと筆者は見ている。起亜はBEVで攻めているのだが、世界的なBEV販売の停滞もありタイでも地盤沈下が起こっているようである。

 存在感、とくに価格面では中国系ブランド以上日本車未満というのが韓国系ブランドの立ち位置となっている。タイでの販売シェアをいまでも高水準でキープしている日本車、BEVだけではなくHEV(ハイブリッド車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)、はてはディーゼル車までラインアップして腰の軽さと手数の多さを見せる中国系を前に、韓国系は迷走が目立っているように見える。

 その韓国系であるヒョンデが次の一手としてプッシュしているのが、アメリカで人気の高いトヨタRAV4クラスとなるサンタ・フェである。そのスタイルを見る限りは、日本ではまず人気は出ないだろう……と思われる異彩を放っているのだが、タイだけではなくインドネシアでもプッシュしており、東南アジアではイケると踏んでいるようである。

 所得に余裕のある都市在住の中産階級あたりを狙っているようだが、ローンでの新車購入がメインとなるタイでは、韓国系は再販価値に不安が残るため難しいようにも見える。中国系では再販価値で不安が残るという面での対策で、5年間の再販価値保証を購入特典に設けるブランドもあるが、ヒョンデはどのような動きを見せていくのだろうか。

 筆者が見てきた限りでは、伝統的に強みを見せるベトナム以外では、ここ最近とくに韓国系ブランドの苦戦傾向が目立っている。前述したクレタも、トヨタのGRスポーツ仕様のようなスポーティ仕様のみにラインアップを絞るなど、上級移行を目指しているのは明らかに見える。ただ上を目指せばそこには日系ブランドが待っている。韓国系ブランドの苦悩が続きそうである。


この記事の画像ギャラリー

小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報