【試乗】V90クロスカントリーで1000km走破! ロングドライブで見えたボルボの実力 (2/2ページ)

快適な乗り心地のおかげでロングドライブも苦にならず

 タイヤはコンチネンタルのスタッドレスタイヤ「バイキングコンタクト6」で、7が出た今となっては旧世代となるも、ドライ路面での不満はほぼゼロ。初期操舵の反応はやや甘めながら、ステアリングを切り足すとしっかりとした手応えを増す。路面の凹凸によりタイヤが上下しても接地面は絶えず荷重が抜けないように接地し続ける感覚が伝わるなど、情報量の多さが好印象だった。

 乗り心地は、全域において快適至極。路面の凹凸を見事にいなして常にフラットな姿勢をキープするので、何時間乗り続けても乗員の疲労度は最小限に抑えられる。助手席でも後席でも、寝落ちした同乗者がなかなか起きないことでも快適性の高さを確認できた。長距離ドライブでは「同乗者の熟睡度」も重要な目安となるのだ。

 乗り心地も良いが、シートもまた素晴らしい。一見すると欧米向きでサイズが大きすぎるように感じたが、身長165cmの私の体に合わせてもごく自然。身体と密着するすべての面に体圧が綺麗に分散されている感覚が得られ、何時間座っていても辛くない。ヒーターやベンチレーションに加えてマッサージ機能も備わるが、それ以前にシートとしての基本が秀逸だと感じる。

 220mmの最低地上高を確保するAWDということで、雪道に遭遇しても不安はない。と言いながらも、やはり冬の北海道の道は甘くなかった。海外からもスキー客が訪れるニセコの山を抜けて函館方面へ下る区間では、積雪の下に黒光りするアイスバーンが隠れており、地元の人でも困惑するほどブレーキの利きが著しく低下する路面が続いていて、肝を冷やす。

 昔、清水和夫さんの原稿で「ブレーキの利かないアイスバーンでも、車体を横にスライドさせることで大きな制動力が期待できる」と読んだ記憶があるが、もちろん筆者にそんなテクニックはないので、極めて慎重な運転を心がけた。制動力的に厳しい状況でも操舵は利くので回避はできるし、刻一刻と変化する路面μが常に把握できる情報量のおかげで難なく走破。あっという間に帰京してしまった。エコドライブはほとんど意識せず、欲望のままにアクセルを踏んで13.6km/L。車重が2t弱のクルマとしては十分満足だろう。

 このクルマなら誇張抜きで1日1000km以上も安楽。東京の道では多少、ボディのデカさが面倒に思えたが、それ以外に指摘したくなる部分はほとんど見当たらない。まさにリゾートエクスプレスのベンチマークという存在だ。

北海道&青森のご当地グルメなども堪能!

 北海道から東京までのロングドライブで、ご当地グルメも満喫! これこそクルマ旅の醍醐味のひとつ。そこで、道中立ち寄ったグルメスポットなどを紹介していこう。

 函館のご当地レストラン「ラッキーピエロ」は派手なイルミのある峠下総本店がオススメ!

 店内の雰囲気もメニューもユニークで、個性的なハンバーガーは味、量ともに満足度高し!

 函館から青森までは津軽海峡フェリーを利用。「海割ドライブ」なら1万5000円ほどから利用できる。

 青森県の浅虫温泉にある鶴亀屋食堂は、マグロ丼が名物。ブランドにこだわらず、その時々で良い物を仕入れてくるという。当日は塩釜漁港「三陸塩竃ひがしもの」で、有名な大間産に引けを取らない美味さは至福の極み!! 右から中(20枚・4000円)/小(15枚・3000円)/ミニ(10枚・2500円)の3サイズ。口のなかでとろける!!

浅虫ドライブイン 鶴亀屋食堂
青森県青森市浅虫字蛍谷293-14
TEL:017・752・3385
営業時間:9時〜18時 年中無休


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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