高額の高級車がなぜバカ売れ? トヨタ・アルファード&ヴェルファイアが成功したワケ (1/3ページ)

ハイブリッドが存在することが大きなアドバンテージ

 トヨタの最上級&最高級ボックス型ミニバンのアルファード&ヴェルファイアが絶好調だ。価格は売れ筋のHVで約500万円から。これまた人気の最高額グレード、HVエグゼクティブラウンジに至っては約735万円なのに、である。

 2019年1~6月の乗用車販売台数ランキング&販売台数は、マイナーチェンジで顔つきが一層大迫力になったアルファードが13位で3万5265台と、ホンダ・ヴェゼルやトヨタC-HRより上。以前と違い、アルファードに水を空けられているヴェルファイアが25位、2万762台で、それでもマツダ・デミオやマツダCX-5を上まわる売れゆきだ。アルファードとヴェルファイアの総数は5万6027台にもなるのである。つまり、月に約9300台も売れ続けている。まさに大成功したミニバンである。

 一方、国産唯一のライバルである日産エルグランドは乗用車販売台数ランキングで50位にも入らない。2018年の1年間でも7313台。2019年5月は391台である。この違いはいったい……。

 今では3代目となるアルファードとヴェルファイアの人気を一躍高めたのは、2002年の初代デビューの翌年に、早くもハイブリッド車を加えたことが大きい。対する日産エルグランドは、現在でもハイブリッド車は存在しない。

 加えて、世界的にVIPが高級サルーンや、それをベースにしたリムジンから、高級大型ミニバンに乗り換え始めたことも大きく、アルファード&ヴェルファイア人気をけん引。VIPだけでなく、芸能人の送迎車にも多く使われている。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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