【試乗】軽らしからぬ静粛性と高い実用性! 新型ホンダN-WGNはN-BOX譲りの高い完成度 (1/3ページ)

走行中はワイパーの音も聞こえにくいほどの高い静粛性を披露

 ホンダの人気軽自動車「N-WGN」がフルモデルチェンジを果たした。販売面では主力車種である「N-BOX」の陰に隠れてしまい、他社の競合車も多いなかで新型はいかなる進化を遂げているのか、さっそく試乗レポートしよう。

 用意されたのはノンターボの「L」とターボ装着モデルの「カスタムLターボ」の2タイプ。どちらにもホンダの安全運転支援機能である「ホンダセンシング」が標準装備されている。まずはノンターボLに乗る。外観のイメージは大きく変更された。これまでの「オラオラ」系フロントマスクは愛嬌のある可愛らしいデザインとなり、サイドビューもリヤまわりもすっきりしたデザインとなった。個人的には従来モデルの方が好みだが、販売現場の要望を反映し、とくに女性受けを意識したような印象を受ける。

 インテリアはコクピットパネルがツートーンで仕上げられ見栄えがいい。8インチの大型モニターが備わり、視認性も操作性も申し分ない。

 運転席にはシートヒーターが備わり(4WD仕様は前席左右に標準化されている)、USBジャックも3個と充実している(ギャザス ナビゲーション装着車の場合)。

 シートやドライビングポジションが見直され、表面は柔らかくも骨格のしっかりしたシートと25mm高くなったフロアで、ペダルレイアウトにも拘り小柄な女性にもフィットしやすくなったという。ステアリングにはテレスコピックとチルトが共に30mmの調整範囲ながら備わり、自分好みに調整できるようにもなった。

 エンジンを始動すると、極めて優れた遮音性と防振性能が発揮され車内は「これが軽自動車か!?」と思わされるほどに静か。試乗当日はあいにくの大雨で時折強風も吹き悪コンディションだったが、車内に入ると静かで落ち着いた環境が保たれていて安心感さえ感じられた。ワイパーを作動させると作動音がまったくしないと感じるほど。ワイパーブレードが音もなくフロントウインドウを払拭し視界を拡げる。こんなに静かなワイパーは登録車にもあまりないだろう。しかもワイパーは降りた位置ではまったく見えず完全に格納されるなど手が込んでいる。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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