複数ジャンルを併せ持つマルチ性が凄い! どのカテゴリーにも属さない一匹狼なクルマ4選 (2/2ページ)

登場したばかりの輸入車も新しい世界観を持つ

3)プジョー・リフター/シトロエン・ベルランゴ

 2019年10月18日に日本上陸したばかりのプジョー・リフターとシトロエン・ベルランゴの姉妹車は、後席スライドドアながらSUVテイストも持つ新世代のクロスオーバービークル。いずれもエンジンは1.5リッターディーゼルで、8速ATと組み合わせられる。とにかく驚くのはラゲッジスペースで、全長は4.4m程度に過ぎないにもかかわらず、二列目を格納した状態での荷室容積は2126リットルを実現しているのだ。

 また、パノラミックルーフとオーバーヘッドコンソールを組み合わせたインテリアのデザインもユニーク。ちなみに、後席はリフターが6:4分割タイプ、ベルランゴは3座独立式と異なる仕様となっている。テールゲートのガラスはそれ単独でもハッチとして開閉できる点も使い勝手につながっている。5つのモードを持つアドバンスドグリップコントロールが、リフターだけに装備されているのも違いだ。

4)スバル・レガシィアウトバック

 スバルのクロスオーバーSUVラインアップにおけるフラッグシップといえばレガシィアウトバック。北米ではアウトバックという名前でリリースされ、すでに新型が発表されているが、そのルックスはSUVでありながら車体としてはステーションワゴンに近いのが特徴だ。日本仕様ではレガシィという名前が付いていることからもわかるように、基本設計はDセグメントのセダンと共通である。そのためラゲッジは後席使用時でも奥行1m以上を確保、荷室容積は559リットルと余裕のスペースを実現している。

 しかも、実際に運転してみると、SUV的な重心の高さはほとんど感じない。それが低重心に寄与する水平対向エンジンのおかげなのか、シャシー設計のおかげなのか。いずれにしても、走りはステーションワゴンの感覚だ。それでいて、スペックを見ると最低地上高は200mmを確保。滑りやすい路面での走りをサポートする「X-MODE」は2モードタイプを装備するなどSUVとしての走りにおいても抜かりはない。典型的なクロスオーバーSUVに見えるが、実際に使ってみるとステーションワゴンとSUVのクロスオーバー的なキャラを持つのがレガシィアウトバックだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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