規模が大きすぎるために車種ごとのブランディングが効く! 世界的な「顔統一」の流れにトヨタが乗らないワケ (1/2ページ)

デザインだけではなく専用のエンブレムまで用意している

 欧州系の自動車ブランドにおいて、グリルやヘッドライトのテイストをあわせてフロントマスクを共通化することは半ば常識。日本車ではマツダやスバルがメーカーとして顔つきを統一させていると感じているユーザーは多いだろう。

 しかし、日本を代表する自動車メーカーであるトヨタは、キーンルックというコンセプトは掲げているが、全ラインアップで徹底して統一したブランディングをしているようには思えない。

 たとえばカローラは車名の頭文字である「C」をモチーフにした専用エンブレムをつけているほどで、トヨタ車だということよりも「カローラ」であることを強く主張している。

 それは、おそらく単独ブランドの販売規模としては「TOYOTA」が世界トップであることに関係している。

 自動車販売の世界トップといえばフォルクスワーゲン・グループが挙げられるが、同グループにはアウディやシュコダ、セアトといった複数のブランドがある。また、米ゼネラルモーターズにしてもキャデラックやシボレーといったブランドの集合体である。

 一方、トヨタの場合はレクサスという別ブランドがあり、グループ内にはダイハツや日野もあるが、大多数のモデルは「TOYOTA」ブランドを背負っている。TOYOTAのラインアップは幅広く、そのなかにはカローラのようにモデル単独でひとつのブランドに匹敵するだけのグローバル販売を誇っているモデルもある。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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