WITHコロナの新車購入は「現金一括」よりも「残価設定ローン」を選択すべき理由とは (2/2ページ)

コロナ蔓延によって貯蓄やマイカー所有の重要性が高まった

 そして、いまの世界的なパンデミックが終息へ向かった、“アフター(WITH)コロナ”時代の日本では、いま以上にディーラーローンを利用した新車購入が増えるのではないかともいわれている。ビフォアコロナの時代から、金利負担は発生するものの、「まとまった現金は手元に置いておきたい」という、現金一括払いが可能であっても残価設定ローンを利用するひとが目立っていた。

 今回の新型コロナウイルス感染拡大にあって、日本政府の国民の生命及び財産を守るための対策、とくに財政出動はとにかく遅く、金銭的な支援を受ける時も手続きが煩雑で、出し惜しみをしているという印象も強い。手抜きや悪意があってそのようになっているとは思わないが、結果的に一番困っている時に手は差しのべてくれないことはよくわかったので、今後はまとまった現金を手元に置いたり、“不要不急”な消費を徹底的に抑えて貯蓄に励む傾向が強まりそうである。

 こうなると、電気代やガス代などと同じく、月々の生活費のなかでやりくりできる範囲(つまり月々の分割払い分)で新車を購入しようとするひとが増えそうだ。金利負担は今回のような事態になった時に、当分の間をしのぐためのまとまった現金を残しておく、いわば保険代のようなものだと考えることもできよう。

 一時世の中では“クルマ離れ”というものが注目されたが、新型コロナウイルス感染拡大を経て、再びマイカー保有が積極化してくるのではないかともいわれている。しかし、ここ最近の新車は安全運転支援デバイスの標準装備化もあり、軽自動車でも平気で支払総額200万円を超えることもある。そのため、おいそれと現金一括払いということも、なかなか踏み切れなくなっているのもまた現実である。

 東南アジアやアメリカなど、世界の国々の多くは新車購入時のローンあるいはリースの利用率は8割や9割に達するところも珍しくない。今回の新型コロナウイルス感染拡大を受け、新車需要はしばらくビフォアコロナ時代以上に低迷傾向になることは避けられない。残価設定ローンにも気になるところがないわけではないが、消費者の購買意欲を煽るためにも、各メーカーはいま以上に魅力的なローンのタイプを用意してくることも予測できるので、是非注目してもらいたい。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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