「廃車」の可能性も大! 「手抜き」や「ケチり」で起こるエンジンのオイル「上がり」と「下がり」とは? (2/2ページ)

オイル下がりのほうが軽症であることが多い!

 そこでオイル上がりとオイル下がりだが、オイル上がりはエンジンの下からピストンとシリンダーのすき間を通って、オイルが燃焼室に入り込む状態。オイル下がりはヘッド部分からオイルが下がってくることで、基本的にはバルブの軸から伝って、オイル上がりと同じく、燃焼室に入り込む。

 言葉にしただけでも、エンジンがもうダメな状態だということがなんとなくわかるだろうが、修理という観点からいうと、ヘッドのオーバーホールで済むオイル下がりのほうが軽症なことが多い。ただ、オイル下がりを起こすような段階のエンジンは、オイル上がりも多かれ少なかれ発生している可能性も高いが。

 オイル下がりもオイル上がりも燃焼室にオイルが入り込むという症状としては同じで、見た目としてはマフラーから白煙が出ることで判断できる。ちなみに煙が白いのはオイルが燃えている証拠となる。ちなみに黒い場合は燃料が濃い証になる。

 そして上がりか下がりか、どちらかなのかという判断だが、エンジンの回転を上げると白煙が増えるのがオイル上がりで、アイドリング時に多くて回転を上げると減るのがオイル下がりとなる。

 いずれにしても、オイルがシリンダーに入り込んで、白煙が出るまで摩耗するのは、もともとの素材などに問題があるのではなく、そこに至るまでのオイル管理に問題があるといっても過言ではない。オイル交換を定期的にしっかりと行なわないと、どうなるかというひとつの典型例がオイル上がりとオイル下がりというわけだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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