残価設定ローンと密接な関係! いま新車ディーラーで「メンテナンスパック」加入が増加しているワケ (1/2ページ)

3年後や5年後の車両状態を保つために加入を進めるケースが多い

 新車の購入を検討しようと、ディーラーで見積りをとるとだいたい計上されているのが“メンテナンスパック”。メンテナンスパックとは、各ディーラーなどで期間やメニューなど細部は異なるが、例えば初回車検までの定期点検整備にかかる整備料金や一部消耗品代などを事前に支払うことでお得になるというもの。

 その損得勘定については今回省くことにするが、新車を売ることで得られる利益がわずかとなってしまった現状では、ディーラーはアフターメンテナンスの収益を重視しており、まずはメンテナンス入庫の囲い込みをしたくメンテナンスパックを展開している。

 顧客の囲い込みという面では、残価設定ローンもそのひとつとなる。3年や5年後などの当該車種の残価率を設定し、残価率をもとに残価を算出、それを支払い最終回に据え置くことで、月々の支払い負担を軽くしようというものである。じつはメンテナンスパックの加入促進の動きは、残価設定ローンとも密接な関係があるのだ。

 たとえばスズキが展開する残価設定ローンとなる“かえるプラン”では、メンテナンスパックが標準付帯される。以前スズキディーラーを訪れたときにメンテナンスパックが標準付帯されている理由を聞くと、「残価設定ローンは数年先の残価を保証しています。事故を起こしたり、残価を維持するための走行距離や内外装の状況などの条件が著しく守られていない場合以外は、ローンを組むときに設定した残価が保証されます。新車に乗り換えたり、そのまま返却されれば、ディーラーが当該車両を引き取って再販することになるため、当該車両のコンディションを定期的にチェックして維持する意味もあり、メンテナンスパックが標準付帯されています」と話してくれた。

 軽自動車は遠乗りする機会が少なくても、毎日の生活で使うケースが多いので意外なほど走行距離が伸びるし、内外装の状況もかなり劣悪になることも多い。ある意味品質を管理したいという意味もあり、スズキのように標準付帯しないケースでも、積極的にメンテナンスパックの加入を呼び掛けているようである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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