700万円もしたミライが100万台の中古価格! 台数も少ない「激レア車」がわずか6年で「大下落」したワケ

700万円もしたミライが100万台の中古価格! 台数も少ない「激レア車」がわずか6年で「大下落」したワケ

新車時は700万円オーバーで販売されていたが……

 2014年に発売されたトヨタMIRAI(ミライ)は、世界初の量産セダン型燃料電池自動車。水素燃料と酸素の化学反応を利用して発電してモーターで駆動するというもので、当然ながら排出ガスはゼロ。充電に時間がかかる電気自動車とは異なり、水素燃料はガソリン並みに扱いやすく、1回の充填時間は3分ほどでおよそ650km(カタログ値)の航続距離を誇るというものだった。

 そのインパクトと環境性能の高さも相まって公用車としても採用されており、首都圏にお住まいの方であれば、一度は見たことがある車種ではないだろうか?

 しかし初代ミライも登場から6年が経過した2020年6月に生産が終了し、2020年末ごろに2代目が登場するとアナウンスされている。2019年の東京モーターショーにはプロトタイプが展示され、そのスタイリッシュなエクステリアが話題になったことも記憶に新しいところだ。

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MIRAIプロトタイプ画像はこちら

 そんなミライは新車時700万円オーバーというプライスタグが付けられた高級車。この価格は同時期のクラウンの最上級モデルよりも高い価格となっていた。

 しかし、現在の中古車の価格は驚くなかれ200万円台が中心となっているのである。最も安いものでは100万円台前半という価格なのだ。さすがにタマ数は50台前後と多くはないものの、登場から6年しか経過していないモデルとしては安すぎる感もあるが、その理由はどこにあるのだろうか?

 第一に考えられるのが、水素燃料の入手のしづらさだろう。いくら満タンで650kmの走行が可能だとしても、生活範囲内に水素スタンドがなければわざわざ充填のために足を延ばす必要が生じてしまう。

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 電気自動車であれば、満充電まで時間はかかるものの自宅で充電もできるが、水素燃料の場合はそうもいかないので、むしろ電気自動車よりも不便になる可能性もある。となると、ミライを購入しても不便のないユーザーはごく小さな範囲に限られてしまうのだ。

 また、未来感を強めるためにあえてクセの強いエクステリアデザインを持っている点も、一般ユーザーの購入を躊躇させる要因と言えるかもしれない。

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 そしてもっとも大きな理由と言えるのが、新車時の補助金の額かもしれない。本来の車両本体価格は前述のように700万円超となっていたが、CEV(Clean Energy Vehicle)補助金がなんと204万円(令和2年度分)も出るのだ。さらに一部自治体ではさらに追加で補助金が出るところもあり、東京都であれば101万円(令和2年度分)がさらにプラスされるのである。

 つまり、実質400万円ほどで購入できるクルマということになり、同年式のクラウンロイヤルとほぼ同等という計算になる。それであれば中古車市場で200万円を切る個体があってもまったく不思議ではないということなのだ。

 とはいえ、そこはトヨタが気合いを入れて作った初の燃料電池自動車であるから、仕上がりの良さはお墨付き。もし家の近所に水素スタンドがあるのであれば、狙ってみるのも悪くないかもしれない。

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