観客動員数10万人超えも! 国内レースで「スーパーGT」だけが圧倒的な成功を収めるワケ (2/2ページ)

車種バリエーションの豊富さも特徴のひとつ!

 一方、GT300クラスもスーパーGTを語るときに欠かせない存在といえる。なかでも、特徴的なのが、多彩な車種バリエーションだといえるだろう。

 GT300クラスは国際規定のFIA-GT3と日本独の独自規定であるJAF-GTおよびマザーシャーシを採用していることからさまざまなマシンが参戦。具体的にはメルセデスAMG GT3、BMW M6 GT3、アストンマーチン・ヴァンテージGT3、アウディR8 LMS、ランボルギーニ・ウラカンGT3、ポルシェ911 GT3 R、ホンダNSX GT3、ニッサンGT-R NISMO GT3、レクサスRC F GT3といった市販のFIA-GT3モデルから、トヨタ86やロータス・エヴォーラ、スバルBRZやトヨタGRスープラ、トヨタGRスポーツ・プリウスPHVなど日本独自のJAF-GTモデルおよびマザーシャーシ車両が参戦している。

 それゆえにGT300クラスは“世界一の激戦区”といわれるほど、豊富な車種をラインアップ。そのため、レースファンのみならず、多くのクルマ好きが楽しめるカテゴリーとなっていることも人気の理由だ。

 しかも、GT500クラス、GT300クラスともにウエイトハンディや吸気および燃料流量リストリクターの採用など、リザルトに応じて独自の性能調整が実施されていることから、スーパーGTではつねに激しいバトルが展開されている。ひとつのモデル、ひとつのチームによるワンサイドゲームは少なく、各ラウンドで新たなウイナーが誕生することもスーパーGTならではの特徴で、ときとして語り継がれる名勝負が展開。このエンターテイメント性の高さも同カテゴリーの特徴といえる。

 もちろん、ドライバーの顔ぶれもスーパーフォーミュラで活躍する若手ドライバーのほか、F1を含めてさまざまなカテゴリーで活躍してきたベテランまで国内外から強豪が勢ぞろい。2021年も全8戦のスケジュールで開催される予定となっているだけに、今年もスーパーGTの“名勝負”に注目したい。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
趣味
登山
好きな有名人
石田ゆり子

新着情報