言われないだけで「他ジャンルの融合」も結構あるのにナゼ？　クロスオーバー=SUVのイメージが定着したワケ (2/2ページ)

これからどのようなクロスオーバー車が登場するのか

　またクロスオーバーSUVに、さらに別のカテゴリーを重ね合わせることで新ジャンルも生まれている。たとえば、スズキのコンパクトSUVである「クロスビー」や軽自動車SUVの「ハスラー」は、外観のイメージからは典型的なクロスオーバーSUVにしか見えないが、ボディパッケージングの考え方はハイトワゴンといえるものだ。

　ほかにも、唯一無二のキャラクターで根強いファンを持つ三菱デリカは、もともと1BOXとクロカン4WDのクロスオーバーという商品企画であり、現行モデルのデリカD:5ではクロスオーバーSUVにミニバンのパッケージをクロスオーバーさせたモデルとして進化している。

　クルマだけに限らず、複数の特徴を併せ持つことでレアな存在となって価値を高めるというのは、人間自身の付加価値を高める方法として重要だと、仕事術などで紹介されることも多い。

　自動車の世界においても各メーカーは、複数のカテゴリーを横断した特徴を与えた“クロスオーバー”的モデルを生み出すことが価値の創出になるとして、じつはトレンドになっているのだ。つまり、これからも新しいクロスオーバーモデルが生まれてくることだろう。どんなアイディアが飛び出してくるのだろうか。