希少なロータリーエンジン搭載車「マツダRX-7」の魅力や中古車市場での人気ぶりとは (2/2ページ)

●RX-7は中古車市場でも大人気

程度極上車は新車価格以上!

 すでに生産終了となって18年。しかしその魅力は失っておらず、RX-7の中古車価格は高値を維持している。大手中古車情報サイトのカーセンサーに掲載されている情報(2月25日時点)を見ると、とくに人気のFC型とFD型を見てみると、FC3Sは45台が掲載され、179万〜429万円。FD3Sは97年までのアンフィニRX-7は30台が掲載され、180万〜500万円。最終型となるマツダRX-7は76台が掲載されており、228万〜715万円というプライスだ。

現存台数の減少と人気漫画や海外での人気も影響か

 そのほとんどはフルノーマルに近いものや、有名ショップが手掛けたコンプリートカーが占めている。やはり、生産終了から約20年以上が経過しているだけに、長く大事に乗りたい人にとってベース車両の程度は重要。自分色にカスタマイズしていくにしても、そのままオリジナルを大事に乗り続ける場合でも、基本となるベース車の程度が悪ければ、大掛かりな修理などが必要となるからだ。もちろん、程度極上となっている個体でも、経年劣化によるダメージはあるが、事故歴やひどいサビなどがあるものに比べたら手間も労力も大きく違ってくる。

 また、生産終了から約20年も経てば、廃車などでその数はどんどん減っていく。当然、程度のいい個体もどんどん減っていく。そこに、ワイルドスピードといった映画や、頭文字Dといった漫画にもRX-7は登場して注目を集めているため、日本のみならず海外でも人気が高まっているのだ。そのため、全体的に中古車相場も高まっているのである。

 また、ロータリーターボを搭載する新車がないため、独特なフィーリングを味わいたくてもRX-7しか味わえないのも原因のひとつだろう。レースやドリフト、ゼロヨンなどあらゆる競技でも実力を発揮するポテンシャルを秘めているため、今後もRX-7人気は衰えないだろう。もしかしたら、今後も中古車価格は上昇していく可能性もゼロではないはずだ。FD3Sと同じ時代のR34スカイラインGT-Rは、ものによっては2000万円オーバーという価格が付く。RX-7もプレミア価格で手が届かなくなってしまうのだろうか?

●ロータリーエンジン搭載車を楽しみたいならRX-8もお忘れなく!

 RX-7が生産終了となってしまい、ロータリーエンジンもこのまま終わりなのかと思いきや、後継モデルとして登場したのがRX-8だ。同じRXの名を受け継いだ、ロータリーエンジン搭載のスポーツモデルであり、市販車にロータリーエンジンが搭載された最後のモデルでもある。

 流麗なボディラインに変わりはないが、2ドアクーペから観音開きドアを採用する4ドアクーペとなった。搭載するロータリーエンジンはターボからNAに。ロータリーエンジン(RE)の始まり(GENESIS)を意味する造語、RENESIS(レネシス)と名付けられ、燃費性能や派出ガスのクリーン化も大幅に改善した新世代のロータリーエンジンだ。

 最終モデルでも235馬力と、当然ターボエンジンに比べれば非力ではあるが、レシプロエンジン同様に高回転まで一気に吹き上がるようなレスポンスの良さなどは、ロータリーエンジンの真骨頂とも言える気持ちよさ。実用性もあるため、ファミリーにもオススメの1台と言えるだろう。

 中古車価格においても、同じく大手中古車情報サイトのカーセンサー(2月25日時点)では、346台が掲載され、12万〜350万円、平均価格80.1万円となっている。新車価格を上まわることもなく、手軽にロータリースポーツを楽しみたいと思っているビギナーには、まずRX-8を選んでみてはいかがだろうか。

●RX-7はこれからも色褪せないピュアスポーツだ!

 マツダはロータリーエンジンを市販化させただけでなく、唯一無二のスポーツエンジンに進化させた。それを搭載するRX-7も、エンジンの魅力に負けないように進化を遂げ、鍛え上げられてきた。これからも独特のロータリーサウンドを響かせながら、世界中のファンを魅了するため走り続けるだろう。


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