速くないのに「加速が気持ちいい」「走りが楽しい」ってナゼだ? コスパと満足度最高の現行国産車5台 (2/2ページ)

軽自動車にも加速感が楽しめるモデルが存在!

3)ホンダS660

 その点では、生産終了のアナウンスが届いてしまった軽オープンスポーツの、高回転型ターボエンジンを心臓に持つホンダS660なども同様だろう。近所の道の角を曲がるだけでスポーツできる快感、軽量ボディならではの痛快な加速感が、ごう然としたエンジンサウンドとともに得られるのである。価格はベースグレードで約200万円。買うなら待ったなし。いつ買うの、「今でしょ」。ちなみに6速MTモデルの0-400m加速は、660ccターボにして18秒を切る俊足でもある。

4)スズキ・スイフトスポーツ

 価格対加速力で圧巻のコスパを誇るのが、スズキ・スイフトスポーツ。もう、加速力は元気すぎる!! と言っていいほどで、「回せ、回せ」と訴えてくるようなエンジンなのである。高回転まで回したときの感動の有無はともかく、たとえ誰でも気軽にスイフトスポーツを楽しめる6速ATモデルであっても、約200万円で買える「加速の気持ちいいクルマ」として最強と言っていい。もっとも、スイフトスポーツらしさを堪能するなら、MTがベターなんですけどね。

5)スズキ・ワゴンR

 ところで、一見、ファミリーユースの軽自動車、それも加速力など求められないであろうハイト系ワゴンでも、意外なほど走りが、加速が気持ちいいクルマがある。それは日産デイズでも、ダイハツ・ムーブカスタムRSでも、ホンダN-WGNでもない、スズキ・ワゴンRのターボモデルだったりする。パワーユニットはマイルドハイブリッド+ターボで、スペック的にはライバルと横並びなのだが、出足のスムースさ、低中回転域の静かさ、上質な乗り心地とともに、意外にも(失礼)エンジンを高回転まで回したときの伸びやかな気持ちよさ、爽快感が印象的な軽ハイトワゴン系なのである。

 しかも、水平基調のダッシュボードからの視界が素晴らしく、加速しているときの視界のパノラミックさが、加速感を一段と気持ちよく感じさせてくれるのだから面白い。価格はスティングレーのHYBRID Tで約165万円となる。

 スズキの軽自動車には、アルトワークスなる玄人向け!? のスポーツモデルもあり、笑っちゃうぐらい走りが楽しく、ゴキゲンなクルマであり、6000回転まで回してもきっちりとパワーが湧き出る痛快さと表現できる気持ち良さを伝えてくれるのだが、ある意味、上記のワゴンRの加速の気持ちよさは、まさに意外すぎる気持ち良さと言っていいだろう(あくまで、同クラスのライバル全車とテストコースで走り比べた個人の感想ですが)。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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