「上抜きor下抜き」「安いオイルはダメ」! 「エンジンオイル」で論争となる5つの「噂」の真偽とは (2/2ページ)

上抜きと下抜きはいまだに議論が続いている

3)純正オイルはダメ?

 オイル自体の品質が低かった大昔ならいざ知らず、最近の純正オイルはけっこうこだわって作っていて、けっこう高性能だったりする。細かい性状を見ると、かなりこだわっていることもわかる。よく言われるようにエンジン開発時に使用するのはもちろん純正オイルで、工場で生産するときに入れられるのも同様だ。

 今後は保証の基準が厳しくなったり、メンテナンスパックへの加入が進むと、純正オイル以外の使用にはリスクが出てくるかもしれない。実際、輸入車では純正オイル以外を使うと保証が効かないという例も出てきている。

4)値段が安いオイルはダメ?

 最初の項目にも関係してくるもので、安いオイルはダメというのは説というか当然のことではある。ただし、本当にダメというか、高いオイルと比べて相当ダメかというと、ケースバイケースな気もする。

 石油元売りの開発者が言っていて印象的だったのは「ガソリンって、精製して添加剤入れてタンクローリーで運んで、スタンドでチマチマと売ってリッター100円ちょっとですよね。オイルになるとリッター何千円もするというのは変ですよね」ということ。このあたりは難しく、高ければ必ずいいとも言えない。ちなみにドラム缶(200リットル)で2万円ぐらいのものもある。

5)上抜きと下抜きはドッチがいい?

 オイル自体についてではないが、こちらも延々と続いている議論だ。それぞれの論拠としては、上抜きはノズルが正しく油面に当たらず残ってしまうというもの。下抜きは、ドレインボルトは下まわりを打ったときにダメージがないように横にずらして付けられているので、その分が抜けない。

 上抜きも慣れるとノズルの探るコツが分かってきてかなり完璧に抜けるし、下抜きで残るのも問題になるほどでもない。どっちもどっちだが、完璧を目指すなら両方。気になるなら王道の下抜きで行なえばいいだろう。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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