いまの国産SUVは「ぬるすぎる」! オンオフ問わず「バカッ速」の絶版SUV5選+α (2/2ページ)

ワークスが手を入れた本物のチューニングモデルも

4)日産ジュークNISMO RS

 このころ、日産はハイパワーなSUV、クロスオーバーSUVに熱心だったようで、2014年にはジュークのハイパフォーマンスモデルとして、ジュークNISMO RSを登場させている。1.6リッターターボエンジンは214馬力、25.5kg-mのパワー、トルクを発揮。ミッションはパドルシフト付の8速MTモード付CVTを組み合わせていた。

 さらにボディの補強、NISMOの専用チューニングによるサスペンション、ブレーキシステム(フロント大径化、リヤベンチレーテッドディスク化)4WDシステムにまで手が入っていたのである。シートはスポーツモデルの定番たるレカロである。こちらも中古車としては希少な存在だが、流通価格は160万円~となっているから、比較的手を出しやすいかもしれない。

5)スバル・フォレスター2.0XTアイサイト

 中古車で手に入る、2000年代のハイパフォーマンスSUV最後の1台は、2012年から2018年までカタログモデルとしてあったスバルのフォレスター2.0XTアイサイトである。FA20型2.0リッター水平対向4気筒直噴ターボDITエンジンは280馬力35.7kg-mを発揮。本格SUVながら車重は1590kgと比較的軽量だったから、280馬力のパワーを存分に発揮できたのである。

 225/55R18タイヤ、そしてエンジン+CVT+AWD+VDCなどを統合制御して悪路走破性を飛躍的に高めるX-MODEもすでに装備され、まさに道、天候を選ばないハイパフォーマンスSUVと言える存在だった。新車当時の価格は293万6850円~。中古車の流通量はここで紹介したなかでは豊富で、120~170万円前後で、比較的容易に探すことができる。アイサイト=先進運転支援システムも搭載されているから、安心・安全を含めて、かなり現実的な選択肢となる1台だろう。

番外編

 上記の5台のほかに、今ではまず手に入れることのできない(いや、絶対に手に入らないだろう)超ド級ハイパフォーマンスSUVがある。その1台が2012年に登場した日産ジュークR。当時のGT-Rのパワーユニット、3.8リッターV6ツインターボ545馬力を叩きだすVR38DETTをジュークに移植した車両で、世界に4台(と言われている)。最高速度257km/hの化け物である。新車価格は約5000万円と言われた。まさにジュークの皮を被ったGT-Rである。

 もう1台は、そのジュークRの進化版となる、ジュークR2.0で、NISMO GT-Rの600馬力、66.5kg-mユニットを移植。最高速度266km/hと謳われたモンスターSUVだ。新車価格は約6500万円!! 当時の日産がいかにイケイケだったかの証でもある。現在、中古車で手に入るはずもないが、ミニカーなら1万8000円程度で入手可能である。ミニカーでも高い!?


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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