【試乗】ジープ・コンパスが変身! ジープらしさは残しつつ装備の充実で日常の使いやすさを向上 (2/2ページ)

アクティブ・レーン・マネジメントシステムをジープで初採用

 ドライブモードは、デフォルトでは「AUTO」が選択されており、一般道においては駆動系に何も気を遣わずに走ることができる。最近のトレンドはオンデマンド4WDでも常に4輪に駆動配分することで操縦安定性を確保するモデルが増えているが、コンパスは通常はFFの2WDとして燃費を向上させる手法を選択している。

 また、安全運転支援機能が追加されたこともトピックスとなっている。歩行者や自転車も検知可能なブレーキアシストに加え、ジープ初となるアクティブ・レーン・マネジメントシステムが標準装備されている。これはいわゆるLKA(レーンキープアシスト)として機能するもので、走行車線をカメラで認識して車線逸脱警報に加えてステアリングを自動補正する装置だ。実際に試すと補正が強く、都内の狭い一般道の車線では介入頻度が高すぎる傾向に感じられたが、東名高速道や東北道のような幅広く長い直線車線が続くような場面では、ドライバーの負担を大幅に軽減してくれるだろう。

 他にもブラインドスポットモニターやアラウンドビューモニターなど、日常の使用で便利な機能が多く搭載され、競合する国産車や欧州車と遜色ない充実した装備になったといえるだろう。

 175馬力/6400回転の最高出力や229N・m/3900回転の最大トルクをレギュラーガソリンから引き出しながら、WLTCモードで11.5km/リッターとされる燃費性能も魅力。100km/h以下では9速に入らないほどのハイギヤードなオーバードライブレシオで、高速巡航燃費は公表値以上に伸びそうだ。機会があればオフロードでの走破性も試してみたいところだ。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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