レースとドリフトのスペシャリスト織戸 学がラリーに参戦! レースとは違う魅力と難しさを語る (2/2ページ)

峠を走っていた頃と近い感覚で楽しんでいる

 まず、レースとラリーの違いについて尋ねると織戸は「ラリーの方がドライバーの仕事量が多いと思う。まず、ペースノートを作るのがめちゃくちゃ大変。ラリーだとペースノートが“命”みたいなもんだから、きっちり作りたいけれど、その作業が大変ですね」と語る。さらに「レースが行われるサーキットと違って、ラリーのスペシャルステージはコース状況がまったく違うので、ノート作りは大切だし、本当に難しい。今回、コンビを組んだコドライバー(注:山本磨美)はすごく経験のある選手だったし、いろいろと教えてもらうことできたので、すごく良かったと思います」と付け加える。

 また今大会が自身3度目のラリー参戦となるだけに、確実に進化を重ねているようで、織戸によれば「スキルアップしすぎて、ちょっとスピードが乗りすぎていた。これまでの2戦はいつも抑え過ぎていた部分があったけれど、今回のSS2はペースノートと走りがピッタリあっていた。サイドターンのところでミスもあったけれど、ドライビングは悪くなかったと思います」と手応えを語る。

「ABSが壊れてロックしちゃいました」と語るようにSS2の終盤でコースアウトを喫し、リタイヤに終わった織戸だが、ラリーの魅力について、「毎回違うコースを自分たちのスタイルで走り抜くところがラリーの魅力。街で乗れるクルマで競技ができるので、移動するときも街の人が応援してくれる。そんなところにクルマ本来の楽しさみたいなものを感じます」とのこと。さらに「若い頃、峠を走っていたけれど、それに近い感覚なんで楽しさはありますね」と付け加える。

「2015年に初めてラリーに出た時にも思ったけれど、もうちょっとラリー競技がメジャーだったらもうちょっと違う展開があったと思うから、そこがもったいないなぁと思いますね」と語る織戸だが、気になる次戦の全日本ラリー選手権の参戦について「まだ決まっていません」とのこと。「僕、ラリーにむいてないですね。グラベルとかは絶対無理」と笑うが、着実に進化を果たしているだけに、今後もレーシングドライバーの織戸の全日本ラリー挑戦に注目したい。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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