新型シビックでも入れて欲しかった! 「シビック・クーペ」「アコードワゴン」「プロナード」オッサン世代がどハマリする米製国産メーカー車 (2/2ページ)

いまでも年式の割には破格で中古車が取引されている

 今回執筆するので改めて調べると、スポーツシビックベースのクーペが年間計画販売台数5000台となっていた。スポーツシビックベースのクーペでは、後に左ハンドル仕様が追加されており、よりアメリカを感じるなら左ハンドル仕様も魅力的であった。

 そんな思い出に浸りながら、大手中古車検索サイトで現状のシビッククーペの販売相場を見ると、掲載されているのは改造されているものばかりなのだが、もっとも高いものだと15年落ちで238万円となっていた。ミラクルシビックベースのクーペで1996年式のほぼノーマルに近いものでも120万円となっていた。走行距離が10万kmを超えるものばかりであったが、100万円台を切るのは1台しかなかった。もちろん、年式だけを見れば、破格の販売価格となっている。

 そこで思い出したのが、2000年から2004年の間販売されていた、トヨタ プロナード。アメリカではアバロンと呼ばれていたモデルで、アメリカのケンタッキー工場製が輸入販売されていた。全車右ハンドルとなるが、なかでも、3リッターというグレードが、シリーズ唯一フロントシートがベンチタイプで、コラムシフトとなっており、中古車価格がプロナードのなかで突出して高かった。

 そもそも会社経営者などが新車で購入し、かなり走行距離を伸ばしていたのが中古車となり、USDM(日本車をアメリカ仕様にして楽しむこと)愛好家や、アメ車好きな若者が購入していた。いまでは状態もあまり良くなく、走行距離も20万km近いモデルが多く、さらにノーマル仕様が少ないこともあり、ベンコラ(ベンチシート&コラムシフト)と、セパレートシート&フロアシフトとの価格差はほぼなくなっており40万円前後の販売価格になっている。

 シビックほど知名度はなく、愛好家以外から見れば、単に年式の古い大きなセダンであることを考えると、それでも価値は残っているほうであるといえる。

 今回のシビックも月間計画販売台数1000台と販売量は少なめになっているので、ハッチバックではなく、仮にアメリカ工場製のセダン(アメリカはセダンのみ)を輸入販売していれば(左ハンドルがあればなおいい)、メディアや消費者の反応も異なったものとなったことだろう(大人の事情で国内生産のハッチバックになっているようなので仕方ないが)。

 シビッククーペもプロナードも”アメリカ製の日系ブランドの正規輸入少量販売車”というのが、愛好家を中心にウケているのである。

 アメリカ製であり、アメリカ国内仕様を個人や専門業者が個人輸入したもの(つまり左ハンドル)を乗る人もいるが、そこまで踏み込めないでいる人も多く、そんな人たちにより、アメリカ製で正規輸入されている右ハンドルの日本車というのは、いままでも一定の支持を得てきたので、今回の新型シビックでも是非トライして欲しかった。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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