なぜか「深すぎる愛」を持たされてしまう可能性大! クルマの域を超えてペット扱いしてしまうクルマ5選 (2/2ページ)

見た目が可愛いクルマは名前も可愛い!

3)ルノー・カングー

 3台目は、本国の関係者もびっくりするほどに、日本で多くのファミリーに愛されているルノー・カングー。ムーミンのようだと例える人もいれば、カピバラだと言う人もいたり、オーナーさんそれぞれが思い思いのイメージで愛着を持っている5人乗りミニバンです。

 本国フランスでは郵便配達車として有名で、多くが商用車として活躍しているクルマなのですが、日本ではルノー・ジャポンの販売戦略が功を奏し、黄色やオレンジ、ブルーやグリーンといったカラフルなカラーで、珍しい観音開きのバックドアはフリーマーケットなどにも向いているということで、ほかにないオシャレなミニバンとして広まっていったのです。

 年に一度、山中湖畔で開催される「カングージャンボリー」には、手作りのクッションやカーテン、飾りなどでドレスアップされたカングーが集まります。どれほど愛されているか、カングーのある暮らしを楽しんでいるかが一目瞭然。

 本国ではすでに次期モデルが発表され、日本でも先日、ついに最後となる特別仕様車が発売されたばかり。ほんわかとしたカングーが欲しいなら、ラストチャンスです。

4)フィアット・パンダ

 4台目は、名前からして動物っぽいのでそういうイメージで受け止める人が多い、フィアット・パンダ。1980年に登場して以来、イタリアでベストセラーとなった初代は、四角いボディに平面ガラス、パイプに布地を被せたハンモックシートと、究極のシンプルを貫きつつも、家族の一員のように愛された偉大なる小型車でした。

 初代パンダはなんと23年間も作り続けられたんですから、すごいですよね。現行モデルが登場したのも2011年なので、すでに10年選手ですが、初代のシンプルさ、頑丈さ、愛着の湧く温もりといったDNAはしっかりと受け継いでいるんです。

 トールタイプのキャビンは広々としていて、2ペダルMTの走りはちょっとクセがあるところがまた、かわいいく思えるポイント。デジタル化が進むクルマが多い中、どこかアナログな味が残るクルマです。

5)ダイハツ・コペン

 5台目は、小さな小さな本格ライトウェイト・オープンスポーツとして親しまれている、ダイハツ・コペン。丸目のヘッドライトでまさに小動物系の可愛さがあった初代から、2014年に現行モデルにチェンジし、現在は4つのデザインが選べるようになりました。

 つり目でキリリとした「Robe」、オフロードテイストの「X PLAY」、初代を彷彿とさせる丸目の「Cero」、そしてスポーツドライビングに特化した「GR SPORT」です。外板の一部を樹脂化して、「Robe」「X PLAY」「Cero」の3タイプがどれでも交換可能となっているなど、ホビー感覚で楽しめるのも面白いところですよね。

 ペット感覚で愛でるなら、可愛らしさの残るCeroがイチオシでしょうか。CVTと5速MTがあり、スタンダードだけでなく攻めて走れる「S」、さらに本格的スポーツの「GR SPORT」と選べるので、走りの一体感が好みで味わえるところも、人気の理由だと思います。

 ということで、愛着が湧くクルマというのはどこかにちょっと懐かしい雰囲気があったり、動物や人間に似た顔つきに見えたり、ただ速く走るだけじゃなくて、気持ちが通じているような走りが味わえたり、といった特徴があるのではないでしょうか。「一生、このコと暮らしたい」と思えるクルマと出逢えたら、とても幸せ。ぜひ皆さんも、素敵な相棒を見つけて欲しいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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