2400万円オーバーが秒で売り切れた! 色やカバーに最後感を「におわせる」GT-Rの2022年モデルとは (2/2ページ)

BNR34のファイナルモデルを思わせる新色を設定

 T-specの「T」が示すものは、GT-Rの開発責任者として知られる田村宏志氏のイニシャルを想像させるが、さにあらず。「時代を導くという哲学」を示す「Trend Maker」、またGT-Rらしい走りを示す「Traction Master」に由来するという。

 設定されるのは「Premium edition T-spec」と「Track edition engineered by NISMO T-spec」の2グレードとなり、メーカー希望小売価格は「Premium edition T-specが1590万4900円」、「Track edition engineered by NISMO T-spec」が1788万1600円と発表されている。

 いずれも専用カーボンセラミックブレーキ、カーボン製リヤスポイラー、専用エンジンカバー、専用バッヂ(フロント・リヤ)、専用プレート)センターコンソール)などで差別化されている。

 さらに注目したのはT-spec専用ボディカラーで、スカイラインGT-Rで印象的だった「ミッドナイトパープル」と「ミレニアムジェイド」が復活したのがニュースだ。

 とくに注目したいのはBNR34スカイラインGT-Rの実質的なファイナルモデルに与えられた深みのある独特のグリーン「ミレニアムジェイド」が採用されたこと。さらにGT-R専用のVR38エンジンのカバーがゴールドになっている。

 思えば、BNR34・GT-Rのファイナルモデル「Nur」でもRB26エンジンのカムカバーはゴールドに塗られていた。はたして、歴史は繰り返すのだろうか……。

 とはいえ、日産はT-specのことをファイナルエディションだとは明言していない。ただし、ミレニアムジェイドのボディカラーを完全再現したというこだわりには、公言できない思いが秘められていると感じてしまう。

 なお、T-specは100台限定(予定)の抽選販売とアナウンスされている。抽選の申込期間は、9月15日~9月29日、発表会では100台といわず可能な限り作りたいという発言もあったが、特別な塗装の関係からいくらでも生産台数を増やすことはできないともいう。

 はたして、T-specは最後のR35・GT-Rになってしまうのだろうか。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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