タイヤにも「気象病」は起こる! 温度・湿度・標高で空気圧はかなり変化していた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■タイヤはクルマの重要部品であり、適性な空気圧の維持が必要

■タイヤ空気圧は季節や気候、標高などの影響を受けやすい

■それぞれのシチュエーションでどのような影響を受けるのか解説する

2カ月の放置で30kPaほど空気圧が低くなっている可能性も

 季節の変わり目は、昔から体調を崩す人が多く、近年、こうした気候や天気の変化が原因でおこるカラダの不調の総称を「気象病」とし、世間に認知されるようになってきた。

 クルマについても、最重要の部品であるタイヤの空気圧は、季節や気候、標高などの影響を受けやすいので注意が必要。

 まず、気温の影響だが、タイヤの空気圧は、10度上がると10kPa(0.1kgf/㎠)ほど上がり、10度下がると10kPa(0.1kgf/㎠)ほど下がる。

 東京の平均気温でみると、8月は最高気温が31度、最低気温が 24度。10月だと最高気温が22度、最低気温 15度なので、いずれも9度ずつ違う。

 つまり、1カ月で約5~10%も空気圧が低下するといわれる「自然空気漏れ」を別としても、8月から10月にかけて、空気圧は約10kPaは下がるということ。

 実際には、これに「自然空気漏れ」も加わるので、もし8月から2カ月間、空気圧を調整していなかったとすれば、30kPaぐらい空気圧が低くなっている可能性がある。

 一方、標高に関しては、1,000m高くなると12kPa(0.12㎠)ほど上がり、1,000m低くなると12kPa(0.12㎠)ほど下がるといわれている。

 高い山に上ると、平地で買ったお菓子の袋やペットボトルが、山頂付近で膨らんでいることがあるが、あれは標高が上がったことで大気の圧力が下がり、内圧が上がったことを示すわかりやすい例。

 もっとも、標高が高くなると、気温も下がるので、空気圧の上昇も若干相殺される分があるが、JAFのテストでは、標高24.39mの平地で220kPaに合わせたタイヤが、標高1000mに行くと230kPaになり、標高2175mの国道最高標高地点では、250kPaという結果が出ている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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