普及っていうけど「EVって高いじゃん」! リチウムイオン電池に使われるレアメタルがネックだった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■現在、急速に進んでいるBEVシフトが抱えている問題点を解説

■BEVが抱える課題のほとんどはバッテリーに関するものとなっている

■BEVの普及には主流となっているリチウムイオンバッテリーの進化が欠かせない

急速に普及が進むBEVが抱えている課題

 グローバルで一気に進むBEV(バッテリー電気車)シフトのトレンド。だが、BEVが普及するためには課題がある。これは、いまに始まったことではなく、長年に渡る技術的な課題である。具体的には、大きく3つの課題がある。

 ひとつ目は、航続距離だ。ガソリン車、ディーゼル車、またハイブリッド車と比べると、BEVは満充電で走行できる距離が短いとされてきた。解決策としては、電池容量を大きくすることだが、この手法をまずテスラが用いて、その後に欧米や中国のメーカーも高級モデルでの電池容量の大型化を進めてきた。

 ふたつ目は、充電時間だ。ガソリンやディーゼル燃料ならばガソリンスタンドで数分間で給油が済むが、BEVでは直流の高電力による急速充電でも満充電まで30分以上かかり、電池容量が大きくならば充電時間も当然伸びることになるという背反性がある。また、家庭や会社にある交流充電では、一般的な100Vから200Vへ設備を改良しても、満充電までひと晩以上かかってしまう。

 3つ目は、コストだ。BEVはガソリン車、ディーゼル車、またハイブリッド車に比べると部品点数が少ないが、大物部材であるモーター、インバーターなどの制御機器、そしてなんといっても電池のコストがまだまだ高いのが現状だ。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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