「何あのクルマ?」の視線が突き刺さる! 「目立ちまくる」こと必至の2桁万円の「激レア」個性派クルマ4選 (2/2ページ)

いまが狙い目! 国産の変わり種マシン

 さて、個性的なモデルは欧州車の専売特許というわけではない。日本独自の軽自動車カテゴリーにも、2000年代にはユニークなモデルが存在していた。

 たとえば、ダイハツ・ネイキッド。FFプラットフォームをベースにしたクロスオーバーSUVテイストという商品企画的には、現行ラインアップにあるタフトのルーツといえる存在だが、なによりユニークだったのは、その外観だ。

 ドアヒンジやバンパー、グリルなどを固定するネジ部をあえてむき出しにすることで着せ替えが簡単にできるという楽しみ方を提案していた。さらに、ドアパネルの形状は前後で共通(窓枠の形は異なる)としているのもユニークの極みといったところで、この外観に惚れてしまえば、ほかに選択肢はないというくらい指名買い系モデルだった。

 全高は1550mmと、いわゆる立体駐車場に対応するサイズで、トップグレードには直列3気筒ターボも用意したネイキッドは、新車価格は割高な印象もあったが、中古車相場は年式なりに落ち着いていて、いまなら30~40万円で見つけることができる。古臭さを感じない外観は、ノーマルで乗るもよし、コンセプト通りにカスタムを楽しむのもよしのマルチプレーヤー的モデルだ。

 ひそかに価格上昇の気配を感じさせる、いまのうちに手に入れておきたい2000年代のカルト的軽自動車がスズキ・ツインだろう。

 全長2735mmと軽自動車規格の3400mmを大幅に下まわるショートボディは、小まわり性能を最優先したシティコミューター的コンセプトから生まれたことを示す。シートも2シーターで、リヤはガラスハッチが開くのみで、ゲートを用意しない純粋な2ドアクーペとなっている。

 パワートレインはハイブリッドと純ガソリンエンジン仕様を用意していたが、いま中古車として流通しているのはほぼガソリンエンジン仕様といっていいだろう。相場観としては50万円前後で、新車価格が60~80万円程度だったことを思うと、プレミアムな価格になりつつあるといえる。とくにMT車はレアなため、コンディション次第では新車価格を超えてしまっていることもあるようだ。

 それでも、いまなら流通している台数も多く見つけやすい。2シーターというのはオーナーを選ぶが、セカンドカーとして置いておくにもスペースは最小限で済む。小さいことで個性を発揮できる稀有な存在で、通っぽく目立てること請け合いの一台だ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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