クルマ好きなら誰でも惚れる女性!? ロールス・ロイスの先端にいるのは誰? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ロールス・ロイスのクルマには美しい女性のフード・マスコットが置かれている

■正式名称は「スピリット・オブ・エクスタシー」

■由来や起源について解説する

正式名称は「スピリット・オブ・エクスタシー」

 そこに佇んでいるだけで、思わずひれ伏してしまいそうなオーラを放っているキング・オブ・プレミアムカーといえば、やはり英国の長い歴史と誇りが息づくロールス・ロイスですよね。ファントム、ゴースト、ドーンと存在感あふれるモデルが日本でも走っていますが、ひときわ目を引くのがそのボンネット先端に置かれている、まるで妖精のような、女神のような、美しい女性のフード・マスコットです。翼を広げていることから、通称「フライング・レディ」と呼ばれていますが、本当の名前は「スピリット・オブ・エクスタシー」。この女性はいったい誰なのでしょうか? なぜ、ロールス・ロイスのボンネットに置かれているのでしょうか?

 ロールス・ロイスは、チャールズ・スチュワート・ロールスとフレデリック・ヘンリー・ロイスとの出会いにより創設され、1904年に最初のモデルが登場していますが、1910年頃までのモデルには、決まったフード・マスコットは存在しませんでした。何もないモデルもあれば、英国国旗であるユニオンジャックをモチーフにしたフード・マスコットを置いているモデルもあり、オーナーが望めばオリジナルのデザインで製作していたようです。

 それが1910年頃に、初期の自動車雑誌「The Car」の編集者として有名だった英国貴族のジョン・スコット・モンタギューが、自身の愛車だったシルヴァー・ゴーストに、ロールス・ロイスの内に秘めた高性能を表すようなフード・マスコットを装着しようと考えました。友人の彫刻家、チャールズ・サイクスが製作を担当することになり、過去に手がけていた「シルヴァー・ファンシー」という名の作品をもとにイメージを広げていったそう。そこに、ギリシャ神話の女神であるニケの翼をかけあわせて、さらに一説には、モンタギューの秘書を務めていた女性、エレノア・ヴェラスコ・ソートンをモデルとして完成させたと言われているのが、作品名「スピリット・オブ・エクスタシー」です。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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