【試乗】マツダの新たな挑戦は成功の匂いしかしない! CX-60プロトの直6ディーゼルとPHEVに乗った (2/2ページ)

時速100kmまでEV走行が可能なPHEV

 このシャシー。サスペンションはPHEV仕様にもそのまま採用されている。PHEV車は2.5リッター直4ガソリンエンジンに高出力電動モーターを直列配置。同じく8速のトルコンレスATと組み合わせている。

 リチウムイオンバッテリーを床下にレイアウトしWLTCのEVコンバインモードで66km/Lの燃費性能を示しているという。

 実際、走り始めから時速100kmまでEVのままエンジンを始動させずに走行可能。通常の市街地走行なら、ほぼEVとして使用できる。

 アクセルを踏み込むと、エンジンが始動し全開時には全出力がデプロイ(放出)される。その加速力はディーゼルターボより力強く、俊足だ。電動モーターのトルクピックアップに優れるので市街地ではキビキビと走れる。バッテリー搭載位置で重心が低く、エンジン全長も短いのでノーズの回頭性もいい。最高速が求められる欧州ではディーゼルターボ、市街地メインならPHEVという選択だろうが、国内ならどちらを選んでもメリットを大きく感じられるだろう。

 マツダはこのCX-60を広島の従来の製造ラインで混合生産するという。果たして発売価格がどれほどの値段になるのか注目されるが、内容からCX-5のような競合に対して割安さを感じられるような値段構成とは成り得ないだろう。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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