1750馬力も意味不明だが時速500km超えもまた意味不明! 異次元すぎる「SSCトゥアタラ」というハイパーカー (2/2ページ)

1750馬力のV8ツインターボで念願の500km/h超を実現

 ミッドに搭載されるエンジンは、独自開発による6.9リッターのV型8気筒ツインターボで、最高出力は1750馬力、最大トルクも1736Nmという驚異的な数字だ。一方、軽量化も徹底されており、ターボやインタークーラーを含めた重量でも、それは200kgにも満たないとされる。

 組み合わせられるミッションはトリプルカーボンクラッチHパターンの7速MT、もしくはセミオートマチックの7速。モノコックはもちろんのこと、ボディにもカーボンが積極的に採用され、車重は1247kgしかない。

 0-100km/h加速で2.5秒を誇るトゥアタラにとって、その最高速は、もちろん世界最高の数字となることは当然の結果だ。2020年10月10日、SSCはネバダ州のラスベガス郊外にある国道106号線上の11.2654kmに及ぶストレートで最高速テストを実施。

 ドライバーはレーシングドライバーのオリバー・ウェブ。記録は双方向の平均となるため、彼は2回の最高速テストに及んだが、その平均記録は508.73km/hというものだった。それはジェロッド・シェルビーの夢が叶った瞬間でもあった。

 SSCではこのトゥアタラを100台の限定車として販売する計画であるという。そしてまたその先には、我々の常識では考えられない夢と、またその記録へと挑むライバルたちが存在することは間違いのないところなのである。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
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