全日本ラリーにまさかのジムニー出走で大注目! 気になる走りは「かなりスポーティ」 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■全日本ラリー選手権の第6戦「ARKラリー・カムイ」にジムニーが参戦

■クスコブランドを展開するキャロッセが独自に開発したマシンだ

■XC-1クラスの出走はキャロッセのジムニーの1台のみだったので今後の展開に期待だ

まさかのジムニーがラリーに登場!

 全日本ラリー選手権の第6戦「ARKラリー・カムイ」が7月8日〜10日、北海道のニセコ町で開催。今季初のグラベルイベントとして注目を集めるなか、圧倒的なパフォーマンスを見せつけつけたのが、シュコダ・ファビアR5を駆るヘイッキ・コバライネンだった。

 第一出走車のコバライネンは“路面の掃除役”を強いられていたが、それでもSSベストを連発し、スバルWRXを駆る新井敏弘を抑えて今季5勝目を獲得。まさに圧巻のパフォーマンスだったが、同ラウンドでは最終出走車も注目を集めていた。

 最後尾から走行していたマシンとは「スズキ・ジムニー」で、ラリーの名門、キャロッセが軽自動車のオフロード4WDモデルを投入。対象クラスは昨年よりグラベル戦に設けられている“XCクラス”で、2021年にデビューした数台のトヨタ・ハイラックスがXC-2クラスに参戦する一方で、全日本ラリー選手権に初参戦となるジムニーはXC-1クラスに参戦していた。

 キャロッセといえば、これまでトヨタ・ヴッツ4WDやトヨタC-HRなど、独自の競技車両を開発してきた実績を持っており、このジムニーも独自に開発。APIOのロールゲージをインストールしたほか、サスペンションはCUSCOの3WAY減衰調整式ダンパー、LSDには同じくCUSCOのタイプRSと自社パーツを採用するなど走破性を高めた仕上がりだ。

 そのほか、クラッチはORC、フロントブレーキローターはCIRCO、ブレーキパッドはWINMAX、マフラーは柿本、シートはBRIDEホイールはRAYS、タイヤはダンロップとエンジンはほぼノーマルの状態ながら細部まで開発に余念がない。

 同マシンのターゲットとなったのは2022年にスタートした「XCRスプリントカップ北海道」で、1月および2月に開催されたスノーラリー、6月にダートコースで開催された第3戦を経て、林道グラベルを舞台にしたラリー・カムイで、ついに全日本ラリーのデビューを迎えたのである。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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スバル・フォレスター
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登山
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