ハタチで買ってドハマリした「ロド沼」の幸せ! モータージャーナリストの愛車インプレ【西川昇吾編】 (2/2ページ)

シャープなハンドリングがロードスターにハマった最大の理由

DIYやスポーツ走行にチャレンジ

 購入してからは、現状把握をしながらカスタマイズをしていった。前オーナーが灯火類をDIYでLEDなどに変更していたためか、ポジション(イカリングに変更してあった)が点かなかったりしたため、通常のポジション灯への変更などを行った。また、少しずつだがDIYでの作業も実施。オイル交換やサスペンション交換などをし、ジャッキや各種工具なども徐々に揃えていった次第である。

 もちろん、当初目的としていたスポーツ走行にもチャレンジ。学生時代はジムカーナやミニサーキットの走行会を中心に楽しんでいた。それに合わせて高温に対応したブレーキパッドやフルバケシート、車高調整式のハードなサスペンションなどを装着した。次第にスポーツ走行が楽しくなっていき、社会人になってからは鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなどの国際サーキットでの走行も楽しむようになった。筆者はNBロードスターをコンビニから日々の取材への足、そして国際サーキットまでマルチに使っている。NBロードスターでスポーツ走行の楽しさに目覚め、遂には自身でジムカーナ走行会を主催してしまった。仲の良い学生時代の友人たちは就職してからマイカーを購入した友人が多かったが、そんな友人たちにスポーツ走行の楽しさを体験してほしいという気持ちもあって走行会を主催した。そこまで自分を行動させたのも、ロードスターが運転の楽しさを教えてくれたからだと感じている。

古いクルマとしては優秀

 購入から4年が経過し、オドメーターは23万キロを超えた。自身で9万キロを走ったが、トラブルがなかったわけではない。所有していて最初に遭遇したトラブルはイグニッションコイルの不具合。1・4番のイグニッションコイルが寿命を迎え、一時期2気筒だけで走っている状態となった。またサーキット走行中に水温が上昇して下がらないと思ったら、冷却水がとおるゴムホースが経年劣化で破けてしまっていたこともあった。ほかにはパワーウインドウが上がらなくなったこともあったし、つい先日はエンジンが掛からないと思ったら、メインリレーが寿命を迎えていた。

 そんな具合で古くて過走行のクルマなので、相応のトラブルはあるものの、トラブルは大体年1回くらい。周りの同年代の車両を見ても少ないほうだと思うし、ありがたいことに出先の困ったタイミングでトラブルが出ないあたりが「我が愛車ながら優秀」と感じている。もちろん、エアコンもバッチリきいている。

なくてはならない存在に

 安く遊べるFRという理由で購入したロードスターだが、現状とても気に入っているし、購入してよかったと強く思っている。確かに、購入した理由は妥協であったが、ノーズの入りがシャープなフィーリングはほかのFRではなかなか味わえない独特なもの。飛ばしても楽しいが、一般道を安全に走っても楽しい。このシャープなハンドリングがロードスターにハマった最大の理由だ。

 ここ4年間のカーライフを振り返ってみて色々なことがあったが、「これは多くの人に怒られてしまうかもしれない」と思うこともじつはある。それは全然オープンにしていないこと。購入してからほとんどの期間をハードトップ着けっぱなしで過ごしている。購入した当初から幌の状態が良くなく、ハードトップを個人売買で譲り受けてからそのままだ。乗り味が気に入っているため開けたいと思ったことはあまりない(この原稿を残暑残る9月に書いているのも大きいかも)。これからロードスターに関して施したいメニューをパッと思い返したとき、ブッシュ交換や機械式LSDの装着、エンジンのファインチューニング、オールペンなどが思いついたが、幌の交換は思いつかなかった。

 これからもちまちまレストアとカスタマイズを行いながら、サーキット走行を楽しむつもりだから、年を取って落ち着いたころに幌を張り替えてオープンを楽しむのも良いかもしれない。きっと若い今はまだまだこのNBロードスターでスポーツ走行を楽しみたい時期だと思っている。いずれ年齢を重ねたら屋根を開けたくなる日が来るかもしれない。自然とそんな風に考えたのだが、このロードスターと共に年齢を重ねるのが自分の意識のなかで当たり前となっていることに気づいた。4年経った今では、それくらいなくてはならない相棒となっているのだ。


西川昇吾 NISHIKAWA SHOGO

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愛車
マツダ・ロードスター(NB8C後期型)/ボルボV40 T4
趣味
スポーツ走行、写真撮影、ネットラジオ鑑賞
好きな有名人
織田裕二、駒形友梨

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