これまでの基準じゃ測れない! コンセプト激変のクラウン「クロスオーバー」と「スポーツ」のライバル車って何? (2/2ページ)

クラウンスポーツのライバル車は走りに重点を置いた個性派SUV

 一方、クラウンスポーツは、現時点では販売されていない。販売店でも「価格などの詳細は不明」としているが、ボディサイズは、全長が4710mm、全幅は1880mm、全高は1560mm、ホイールベースは2770mmだ。クラウンクロスオーバーに比べると全長は220mm、ホイールベースは80mm短く、全幅は40mmワイドだ。

 クラウンスポーツのプラットフォームはクロスオーバーと共通だが、文字どおりスポーティな運転感覚を目指す。このライバル車は、CX-60とアウトランダーだ。CX-60はハイブリッドではなくクリーンディーゼルターボが注目され、直列6気筒3.3リッターで、後輪駆動とこれをベースにした4WDを搭載する。適度に良く曲がるスポーティな走りが特徴だ。CX-60にクリーンディーゼルターボとマイルドハイブリッドシステムを加えたXDハイブリッドエクスクルーシブスポーツの価格は、4WDを搭載して505万4500円だ。クラウンスポーツの価格は未定だが、クロスオーバーの買い得グレードとなるGアドバンストの510万円に近い。

 アウトランダーはプラグインハイブリッド専用車で、4輪をモーターで綿密に制御する。その効果により、峠道のコーナーを積極的に曲がる時などは、不自然に思えるほど車両が機敏に内側を向く。運転感覚の好みはユーザーによって分かれるが、走りにサプライズがあり、面白さを求めるならピッタリだ。買い得グレードは最上級のPで、プラグインハイブリッドや本革シートなども備えて価格は548万5700円だから、買い得感がある。以上のように、クラウンスポーツのライバル車は、走りに重点を置いた個性派SUVだ。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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