マツダの「赤」への入魂っぷりがヤバすぎる! ソウルレッドが進化した「アーティザンレッド」がマツダ6でデビュー (1/2ページ)

この記事をまとめると

マツダ6の商品改良が行われ、特別仕様車「20th Anniversary Edition」が設定された

■特別仕様車はボディカラーに「匠塗」の新色「アーティザンレッドプレミアムメタリック」を採用

■その登場から10年が経過し進化した匠塗のボディカラーに注目

匠塗の新色「アーティザンレッドプレミアムメタリック」

 新開発されたFRプラットフォームのラージ商品群(日本ではCX-60が相当する)が、これからのマツダにおけるフラッグシップとなっていくと考えがちだが、どっこい長年にわたりマツダを引っ張ってきたフラッグシップセダン&ワゴン「MAZDA6」も健在だ。

 2022年12月9日に発表された商品改良では、ディーゼルエンジンのパワーアップや中間トルクの増強などが実施され、アクセル操作のリニアリティも改善されるなど走りの味わいが深まった。同時に、初代アテンザから数えて20周年となることを記念する特別仕様車「20th Anniversary Edition」が設定されることも発表されている。

 その「20th Anniversary Edition」の特別なボディカラーとして国内初採用されたのが「アーティザンレッドプレミアムメタリック」だ。この新色については2022年11月の段階で、ラージ商品群に向けた上級感を際立たせる色として開発されたことが発表されているが、意外にもMAZDA6の特別仕様車によって日本でローンチすることになった。

 これは場当たり的な新色投入というわけではない。マツダが「アーティザンレッド」に込めた思いを知れば、MAZDA6に「アーティザンレッド」を初採用したことは必然といえる。

「アーティザン」というのはアルファベット表記では「ARTISAN」となるが、直訳すると“職人”という意味である。熱心なファンであれば知っているように、マツダは「ソウルレッド」、「マシングレー」、「ロジウムホワイト」という特別なカラーに「匠塗(TAKUMINURI)」という技術名称をつけている。

 職人の赤という名前を与えられた「アーティザンレッド」は、当然ながら匠塗のシリーズ最新作といえるもの。匠塗の原点といえるソウルレッドが鮮やかさと深みを両立した赤だとすれば、アーティザンレッドは鮮やかさと陰影感を両立した新しい赤の表現となっている。

 実際、MAZDA6の特別仕様車「20th Anniversary Edition」を見ても、光の当たっている面では、しっかりと赤であることを主張しながら、影の部分では黒に近い色味となっていることがわかるだろう。このしっかりしたコントラストは、熟成した赤ワインを思わせる。その意味ではMAZDA6の20周年を祝うにはまたとない色といえる。

 さらに匠塗の歴史を遡っても、MAZDA6に新色を採用することは意味がある。なぜなら、2012年に最初にソウルレッドが塗られたのはアテンザ(いまのMAZDA6)だからだ。

 MAZDA6の20周年であり、匠塗の10周年でもあることを考えると、ラージ商品群を意識して開発されたという「アーティザンレッド」は、MAZDA6の20周年車にこそ塗られるべきカラーといえるのだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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