元祖スポーティハイブリッドとの乗り比べで感じた温故知新 Honda FIT e:HEV RS 12年目の”ワクワク ” (2/2ページ)

RSの名に相応しいスポーツドライビングを楽しめる

 今回、山道で走らせてみるとその特性がしっかりと効いていることにビックリ。発進直後からダイレクトな応答性が爽快。モリモリと加速しつつ、そのフィーリングはなめらかのひと言だ。ブレーキングでスッと吸い込まれるように向きを変え、車体がひとつのカタマリとなってジワリと弧を描いて、一筆書きのようにつながりのある気持ちのいい走りが楽しめた。下り坂では減速セレクターで回生量を高めると、よりメリハリが出てスポーティに走れる。

 RSグレードの開発にあたり、開発チームは3年にわたって耐久レースに参戦して試行錯誤を繰り返し、ノウハウをフィードバック。ヘアピンカーブが連続するようなシーンでは、アクセルの加減ひとつでさらにクルマとの一体感ある走りが味わえたところに、12年分の進化を体感できたのだった。

元CR-Zオーナーまるも亜希子×現CR-ZオーナーCARトップ鈴村

スポーティハイブリッドを語る!

まるも 今日、数年ぶりにCR-Zで山道を走ったけど、これはこれでやっぱり楽しい!

鈴村 そうなんですよ。CR-Zに搭載されているIMAは主動力がエンジンだから、エンジンのフィーリングをしっかり楽しめます。トルク不足時にはモーターが駆動するから、余分にアクセルを踏み込む必要もなくて、本当に気持ちよくドライブできますよね。

まるも 車重がフィットe:HEV RSより約50㎏軽いし、回生量がそれほど多くないこともあって、アクセルオフの状態でも前のクルマにどんどん追い付いちゃう(笑)。燃費がいまだに20㎞/ℓ近く出るのも立派だよね。ま、発進直後の応答性の良さや、なめらかな加速フィールは、さすがにフィットe:HEV RSに敵わないけど。

鈴村 そうですね。フィットe:HEV RSはボディ剛性の高さにも感心しました。着座
位置が高くて視界がいいのに、もっと低いクルマを運転しているような感覚です。

 まるも そうそう。あとエンジンに有段トランスミッションのようなフィールを与えるリニアシフトコントロールがもう最高!

鈴村 僕のCR-Zにも欲しいです(笑)

ハイブリッドだからできる! スポーティドライブの世界

①走行シーンに応じてモーターとエンジンを最適に切り替え

発進時や市街地走行時は「EVモード」

坂道走行や力強い加速には「ハイブリッドモード」

高速走行時には「エンジンモード」

 フィットe:HEV RSに搭載されている2モーターハイブリッドのe:HEVは、エンジンで発電してモーターだけで走る「シリーズ方式」と、エンジンとモーターの両方で走る「シリーズ・パラレル方式」の“いいとこ取り”。日常のほとんどの領域をモーター走行とし、加速時にはバッテリーからも電力を供給してパワフルに加速。高速巡航時はエンジンの力をタイヤに直結して走行することで効率を高める。

  

②減速セレクターで瞬時にモーター回生力を緻密にコントロール

 フィットe:HEV RSのパドルは、アクセルオフ時の減速の強さを調整できる「減速セレクター」。回生ブレーキの強さのみを変化させるため、減速後の加速時はシフトアップをすることがなく、モーターならではのスムースかつハイレスポンスな走りを損なうことがない。

  

③スイッチひとつで走りが変わるドライブモード

 CR-Z、FIT e:HEV RS共に、 3つのドライブモードNORMAL/SPORT/ECONを搭載。FIT e:HEV RSは、CR-Zより、パワフルでトルクがあるモーター駆動のみの強みで、3つのモードの走りの差が明確。とくにスポーツモードは、CR-Zより、発電エンジンにも関わらず、ステップシフトのエンジン回転上昇、疑似ステップシフトがより高回転でシフト。これにより奏でられるL4ホンダサウンドが、スポーティドライブの抑揚をより高めてくれ、ハイブリッドスポーツドライブの新世界を味わうことができる。

FITの詳細はこちら!  https://www.honda.co.jp/Fit/


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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