原則「値引きゼロ」の新型プリウス! それでも「ユーザー無視」とはいえない厳しい現状 (2/2ページ)

メンテナンスパックを無料付帯するディーラーも

 新車のメーカー希望小売価格からの値引きの原資は販売するディーラー利益を削って捻出されるのが一般的。新型プリウスが値引きゼロを原則とするのは、ディーラー利益からの値引き余力がほとんどなく、これにより一部で予想に反した価格設定となっているものと考えることができる。

 あるトヨタ系正規ディーラーで見積りをとると、値引きの話は一切なく、その代わり12万円強のメンテナンスパックを無料付帯すると条件提示された。また一時よりは落ち着きを見せてはいるものの、新車ディーラーの多くが新車販売による利益よりも、下取り車の売却を収益として重視しており、別のトヨタ系ディーラーでは、しっかり利益を取ることを考慮してなのか、値引き替わりに下取り査定額の上乗せをするというものも厳しく管理されており、おいそれとはできなくなっているとの話も聞いている。

 ただし、メンテナンスパックを無料付帯するとしたディーラーでは、現状ではプリウスだけでなく、残価設定ローンを利用した新車購入が全体の半分を超えるといったことになっているので、金利は周辺のトヨタ系ディーラーより低めのものを用意していた。

 事情通は「プリウスに関係なく、2023年はいよいよ新車販売価格の値上げが目立つかもしれません。新型プリウスは目立った割高感はいまのところありませんが、今後の社会情勢次第では車両価格の値上げもやむを得ずということで、そこまで考えた価格設定になっているのではないかと深読みする人もいます」と語ってくれた。

 現状では2リッターでKINTOではなく一般的な購入では、発注してから納車まで1年半以上は待つことになるといわれている。納車を待っている間に価格変更があったり、ローン金利が上昇した場合はどうなるのか、そのようなことも確認しながら、新型プリウスのような納車までに時間がかかる人気モデルなら、とにかく早めに動きだして臨機応変に対応したほうが良さそうだ。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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