美しいボディラインにうっとり! フェラーリの歴代オープンモデルを振り返る (2/2ページ)

カリフォルニアが初めて可動式ハードトップを採用

カリフォルニア

ボディサイズ:全長4570mm×全幅1910mm×全高1322mm

パワーユニット:3.9リッターV8ツインターボ(最高出力:560馬力)

 2008年のパリサロンで初披露されたカリフォルニアは、V8エンジンをフロントに搭載するFRレイアウトを採用。可動式ハードトップを採用した初めてのフェラーリ車となりました。

 センターコンソールに設けられたスイッチで操作するハードトップの開閉時間は約14秒。ルーフを収納するトランクは可動式ハードトップとともにフェラーリ車初となるトランクスルーが設けられています。

 そのトランク容量は340L。ただし、ルーフ収納時は240Lとなりますが、いずれにしてもオープンスポーツカーとしては十分なスペースを誇ります。

 パワーユニットはデビュー時こそ4.3リッターV8を搭載していましたが、改良が加えられて2014年には3.9リッターV8ツインターボへ変更。最高時速は316km/hをマークしました。

488スパイダー

ボディサイズ:全長4568mm×全幅1952mm×全高1211mm

パワーユニット:3.9リッターV8ツインターボ(最高出力:670馬力)

 2015年に開催されたフランクフルト・モーターショーで初披露された488スパイダー。可動式トップ(アルミ製)としたことで、従来のソフトトップ車と比較して約25kg軽量化しました。

 そのためクーペモデルの488GTBからの走行性能低下は最小限におさえられており、0-100km/hは変わらず3秒、0-200km/hは8.7秒とわずか0.4秒落ちとなっています。

 可動式ハードトップは時速45km/h以下であれば走行中でも開閉が可能。収納時はルーフが後方へ上下反転して、キャビンの後ろの設けられたカバー下に収納されるシステムです。

 日常性にこだわる必要がない(?)フェラーリ車ですが、488スパイダーはユーティリティ性能にも力が入れられており、フロントには230Lのトランクを配置。その他、シート後方にも58Lのラゲッジスペースが用意されました。

ポルトフィーノ

ボディサイズ:全長4586mm×全幅1938mm×全高1318mm

パワーユニット:3.8リッターV8ターボ(最高出力:600馬力)

 ボルトフィーノとはイタリア(とフランス)のリゾート地として有名なリビエアにある港町の名称。高級リゾート地とした名高い都市名を車名に取り入れた同車は、FRレイアウトを採用したオープンカーです。

 カリフォルニアの後継モデルとして元々、オープンカーとして開発されたボルトフィーノのシャシーは新設計されて、剛性の向上とともに軽量化も実現。車名からもわかるように、お金持ちが余暇を楽しむべく開発されたクルマとなっています。

 とはいえ走行性能はフェラーリ車らしいハイスペックなもの。最高出力600馬力を発揮するV8エンジンを搭載し最高時速は320km/h、0-100km/h加速は3.5秒と堂々たる性能を備えました。

 ルーフはリトラクタブル式ハードトップで開閉時間は14秒。オープン時にはリヤウインドウ部がルーフパネルに重なることで、コンパクトに収納されるのが特徴です。

488ピスタ・スパイダー

ボディサイズ:全長4605mm×全幅1975mm×全高1206mm

パワーユニット:3.9リッターV8ツインターボ(最高出力:720馬力)

「ピスタ」とはイタリア語でサーキットを意味する車名が名付けられていることからわかるように、488ピスタはレース参戦車からの技術をふんだんに取り入れ製作されたハイパフォーマンスモデル。

 フロントに配されたSダクト&ディフューザーをはじめ、レーシングカーのような空力デバイスが随所に装備されているのが特徴です。

 レージングカーからの応用は見えない箇所にも多数投入。エンジンはF1用にも用いられる素材で作られた排気マニホールドなどを採用し、最高出力720馬力を実現しました。

 そんなスペシャル感満載の488ピスタにも、フェラーリはオープンモデルを用意。488スパイダーのルーフ開閉機構を流用したアルミ製可動式ハードトップを備えた488ピスタ・スパイダーは、最高時速340km/h。フェラーリ史上最速のオープンカーとなりました。

まとめ

 改めて振り返るととにかく魅力的なモデルが多いフェラーリのオープンカー。速さはもちろん、優雅なスタイルを身につけたそれらのモデルは、同じスポーツカーメーカーのランボルギーニが発表してきたオープンカーとはまた違う趣を備えています。

 今後、登場する車種にも多くのモデルにオープンカーが設定されるはず。それらはどんなクルマに仕立てられるかが楽しみです。


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