じつは悪路走破性は気にする必要なし! 重要なのはシートアレンジやラゲッジだった! アウトドア派が選ぶべき軽自動車とは (2/2ページ)

アウトドアでキモとなるのはシートアレンジ

 ということで、改めてアウトドアを楽しむのに相応しい軽自動車を挙げると、遠路のアウトドア、キャンプフィールドへのドライブでも快適無比な乗り心地を示し、悪路走破性に優れ、前後席+ラゲッジルームのフラット化で車中泊も可能な定番クロスオーバーモデルのハスラー、最低地上高に余裕あるタフト、最新のアウトドアギアとして注目のデリカミニ、最低地上高こそたいしたことはないものの、アウトドアで映えるデザイン性を持つスペーシア ギア、その商用車版(!?)となる、アウトドアでの使いやすさで軽自動車トップクラスのスペーシア ベース(NAエンジンのみだが)などが、アウトドアに似合い、使いやすいクロスオーバー軽自動車としてリストアップできる。

 両側スライドドア車であれば、両側を開け放てば、車内に風が通る気持ちいいテラス席としても使え、また、バックドアが大きく縦に開けば、ラゲッジルーム後端をベンチにして座った際、雨、直射日光を遮ってくれる大きなひさしとして使えるアウトドア適正度もある。

 一方、見た目のアウトドアテイストはほぼ皆無なものの、実際にアウトドアフィールドで使いやすさを感じさせてくれる乗用軽自動車もある。それがN-BOX、スペーシア、タント、ルークスといったスーパーハイト系軽自動車である。

 なにしろ室内高はボックス型ミニバンに匹敵し(N-BOX1400mm、スペーシア1410mm、タント1370mm、ルークス1400mm)、アルファード並みの天井の高さによって、フルフラットアレンジ時の室内のお座敷化、ベッド化で快適性に有利になるというわけだ。

 それらの最低地上高は140mm前後(ハスラーやタフトは180〜190mm)となってしまうが、すでに説明したように、日本のアウトドアフィールドはアクセス路、構内路ともに整備されているから、よほどのことがない限りたどり着け、アウトドアフィールドに似合うかどうかは別にして、アウトドアライフを満喫できることになる。あと、アウトドアになじむアース系のボディカラー(ハスラーであればシフォンアイボリーメタリック、クールカーキパールメタリック、オフブルーメタリックなど)を選ぶことも、アウトドア適性度としてのポイントとなるだろう。

 とくにソロ、カップルのアウトドアであれば、軽自動車でも十二分にアウトドアを楽しめるに違いない。もちろん、雪道や悪路、凸凹フィールドに積極的に出かけるのであれば、軽自動車でも最低地上高に余裕ある4WDを選ぶのが正解だ。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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