ルパンもドクも乗り替えはいかが? 名作アニメ&映画をリメイクするなら……「別の劇中車」を考えてみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■クルマの存在が重要なアクション映画やアニメは多い

■そのなかでも乗り手と車種が結びついている作品をピックアップ

■そうした作品をもしリメイクするなら「ぜひこのクルマで」という車種を選んでみた

名作のリメイクにピッタリな劇用車を探してみた

 白バイ野郎ジョン&パンチ(原題:CHIPS)という人気ドラマがリメイクされた際、CHP(いうまでもなくカリフォルニア・ハイウェイ・パトロール)のふたりが乗ったバイクはBMWになっていました。オリジナルではカワサキZ1000ポリスだったので、最初はいくらか寂しい気がしたものの、観ているうちにすぐに慣れてきて、最終的にはリメイクはリメイクで価値があるものだと納得。

 ジョン&パンチだけでなく、人気シリーズには定番ともいえるクルマが登場するものですが、もしもリメイクやニューエピソードを作るとしたら一体どんなクルマがふさわしいのか、冗談交じりでセレクトしてみました。

ルパン三世

 ルパンといえばフィアット500、あるいはメルセデス・ベンツSSKと相場は決まっています。また、テレビシリーズと映画を合わせたら、ルパンは30種に届くクルマに乗っていますので、リメイクや新シリーズにふさわしいクルマはじつに難しいチョイス。

 ですが、乗っているシーンはルパンと次元がほとんどで、五右衛門が同乗している姿が描かれることもありますが、場合によってはクルマの屋根の上や飛行機の翼の上だったり、わりとアバウト(笑)。となると、やっぱりSSKと同じくオープン2シーターが絵的にも映えるのかと。

 で、思い出したのですが、SSKはフェラーリの水平対向12気筒エンジンに換装されているという初期設定がありました。だったら、最初からフェラーリというアイデア、しかも作画しやすいシンプルなボディ(SSKは作画にだいぶ苦労の跡が見て取れましたからね)ということで、166はいかがでしょう。MMが分かりやすくて第1候補ですが、ルパンならインター、しかもスタビリメンティ・ファリーナ(ピニンファリーナの前身)の市販スペシャルボディを選びそう。

 とはいえ、166に搭載されていたのは115馬力程度のスモールV12。これではSSKのようにダイナミックなカーチェイスは無理がありそう。そこで、現代版フェラーリユニットの中でもインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞したV8ターボ(GTC4 Lusso Tに搭載)に換装して610馬力で爆走するっていうね(笑)。

バック・トゥ・ザ・フューチャー

 粒子の分散諸式に優れていること、そして「どうせ作るならカッコいいほうがいい」という理由から、ドクがタイムマシンに選んだのはご存じデロリアン。いや、ベース車両もカッコいいけど、飛行形態(パート2)のクールさといったら例えようもありません。BTTFにはデロリアン一択で間違いない! と言い切ろうとした矢先、メルセデス・ベンツC111がガルウィングドアを開けて飛んでいる絵面が浮かびました!

 1970年、同社のコンセプトカーとして発表され、ヴァンケル・モトア(ロータリーエンジン)をミッドシップし、ブルーノ・サッコによるウェッジシェイプのボディはCd値0.325をマークするなど、まさにトップテクノロジーの宝庫だったのです。最高速は300km/h、0-62mp/h加速も4.8秒というパフォーマンスは、オリジンのデロリアンには望むべくもない美点といえるでしょう。

 もっとも、その後ずっとメルセデス・ベンツが手を変え品を変え開発を続けたものの、結局は商品化されることなくお蔵入り。すったもんだはあったにせよ、ちゃんと市販にこぎつけたデロリアンとはこのあたりで差がついています。さしずめ、C111はデロリアンに対抗するタイムマシン、敵役のビフが乗り込んでいるなんてシーンがふさわしいのかもしれません。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
好きな有名人
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