クルマがきても「目玉装備」が付けられない! ノア&ヴォクシーの「14型有機ELディスプレイ」問題とは

この記事をまとめると

■トヨタ・ノア&ヴォクシーの納期が遅延している

■オプションの選択次第ではさらに遅れることも

■14型有機ELディスプレイに関しては供給できなくなったという

14型有機ELディスプレイがつけられない!?

 人気の高いミニバン、トヨタ・ノア&ヴォクシーの本稿執筆時点での納期予定を調べると、ノアがガソリン車で2024年2月以降、ハイブリッド車で2024年5月以降となっている。一方のヴォクシーではガソリン車が2024年3月以降、ハイブリッド車が2024年8月以降となっている。ただし、メーカーオプションとなっているパノラミックビューモニターを選択すると、ノア&ヴォクシーともにガソリンが2024年3月以降、ハイブリッドが2024年秋以降とさらに納車まで時間を要してしまう。

 ただ、販売現場では「納車まで長期間待つ覚悟でノアやヴォクシーのご注文をいただいても、当初予定よりもかなり早まった納車になるケースも発生している」との話も聞けた。納期遅延が続くだけでなく、供給体制が不安定な状況にもなっているようである。

 そんなノア&ヴォクシーのオプションのなかで注目の一品となっていたものに、14型有機ELディスプレイがある。セカンドシートから後ろの乗員向けのディスプレイであり、トヨタ純正後席ディスプレイでは最大サイズなのがウリとなっている。しかし、「じつはこの14型有機ELディスプレイが諸般の事情(供給元の問題と聞いている)で供給できなくなったとのことです。現状ではまだ現物のストックはあるとの話もありますが、今後は別ルートで13.5インチとなるディスプレイの調達を予定していると聞いております」とは事情通。

 最近の各メーカーのミニバンは、各席用にUSB端子を設けるのがお約束となっている。これは子どもたちも含め、各家族に1台といったような頻度でタブレット端末が普及しており、また、たとえばトヨタではコネクティッドサービスとして車内でWi-Fi通信に接続が可能となっており、車内で各人が動画配信サービスや動画投稿サイトなど思い思いのコンテンツを楽しめる環境が形成されている。ある新車ディーラーでは、このようなニーズのほうが多くなってきており、大画面ディスプレイは以前のようなマストアイテムでもなくなってきているとも聞いたことがある。

 ただ、今回のノア&ヴォクシーの14インチディスプレイの件を聞いた別のディーラーでは、「まだまだアニメや映画のDVDを車内で流して子どもたちに退屈しのぎをしてもらうというニーズも根強いですね。ノア&ヴォクシーではディスプレイオーディオを採用しているので、ディスクスロットはありませんが、メーカーオプションでCD/DVDデッキの装着が可能です」とは事情通。

 事情通の話をベースにすれば、今後は別ルートからの新たな大画面ディスプレイの調達が行われるようだが、予定より納車時期が早まれば納車時に装着が間に合わない可能性も否定できない。車両より用品のほうが供給については時間のかかるケースも十分想定できる。大型ディスプレイの装着を考えて、ノア&ヴォクシーの商談を今後本格化させようとしている人は、ディスプレイサイズがどうなるのかも含め、供給状況の確認は忘れないようにしたほうが良さそうだ。


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