昭和オヤジなら共感必至! カローラは「セダンしか認めん」な原理主義者の「脳裏に焼き付いた」歴代愛車3台 (2/2ページ)

やっぱりセダンは譲れない!

2)9代目:1800ラグゼール(前期)

 プラットフォームを刷新するなど、思い切ったフルモデルチェンジを行った9代目では1.8リッターが久しぶりに復活したのでそれを選んだ。搭載されるZZ系エンジンはその後国内では短命に終わったイメージも強く、ヤマハ製エンジンなどといった都市伝説も生まれるほどある意味伝説的なエンジン。とにかくエンジン音はうるさかったのだが、電子制御4速ATとの組み合わせも良かったのか、当時の1.8リッターでは燃費の良さが目立っていた。

 納車されて間もなく、カスタムフィットスピーカーの取り付け企画が舞い込んできて付け替えることにした。取り付けは高級輸入車ばかりを手がけるプロショップで行ってもらった。取り付け対象のカローラが登場して間もないこともあり、取り付けキットが不十分ななかの作業となったので、ワンオフで取り付けキットを作りながら作業が進んだ記憶がある。しかもドアの内張りには鉛シートでしっかり加工も施してもらうことになり、「こんな加工しているカローラはほかにない」とまで言われたほど。

 その甲斐もあって、専門の評論家からも好印象の視聴評価がもらえた。ただし、下取りに出すときは取り外すわけにもいかなかったので、そのままにしていた。中古車で買った人は知らないまま、かなり特別で良い買い物ができたのではないかと考えている。

3)10代目:初代アクシオ 1.8ラグゼール(前期)

 通算10代目と11代目には“アクシオ”というペットネームがついた。1.8リッターとはいえ9代目のZZ系ではなく、AZ系が搭載されていた(このエンジンのバルブマチック仕様がセダンでは12代目の改良前モデルでも搭載されていた)。トランスミッションがCVTとなったのだが、9代目(電子制御4速AT)のころに比べると燃費性能がいまひとつという印象が残っている。

 発売前に予約という形で注文を入れたのだが、さらに事情があって納車を早めて欲しいと言ったところ、車台番号が3桁でしかも100番台という、セールススタッフいわく「こんな若い車台番号のクルマはまずお客に納車することはない(記憶ではメーカーの持つメディア向け撮影&試乗用車両より車台番号が若かった)」とまで言わせた、初期ロット中の初期配車車両が納車されたのだった。

 しばらくして仕事関係の人に運転してもらう機会があったのだが、運転して戻ってくると「足まわりいじっているの?」と聞かれた、そして「なんかこのクルマ、ほかのセダンより足が硬い印象がする」とのことであった。その後、別の知人から「初期ロット分の車両を生産する際に納品されたダンパーが、メーカーの設計より硬めのものが納品されて取り付けられているみたいだよ」といった話を聞いた。

「そんな、まさか、それ都市伝説でしょ」などと、当時はあまり気にもしていなかったので確認もしないまま乗っていたため、いまもなおその真偽は謎につつまれている。

 カローラ、とくにセダンと聞くとつまらないクルマという印象を持つ人も多いことだろう。ただ、接し方次第ではなかなか味わい深くなるし、世代によって結構変わったキャラクターを見せくれるので、筆者は今後も国内でセダンが販売される限りは乗り継いでいきたいと考えている(筆者はツーリングやスポーツ、クロスはあくまで個人的には認めない“カローラ原理主義者”なのでセダンしか選ばない)。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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