フィアットの「ネズミ」がEVで復活! トポリーノと名付けられたクルマの正体とは? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■フィアットから2人乗りのEV、トポリーノが登場した

■全長×全幅×全高は95×55×60インチ(およそ2300×1320×1440mm)

■初代フィアット500(通称トポリーノ)のオマージュだ

トポリーノがキュートなシティコミューターとなって復活

 小っちゃくてガジェット感あるクルマが好きな方に耳寄りなニュース! フィアットがマイクロミニともいえるEVを新たにリリース、その名も「トポリーノ」。これは1930~1950年代にイタリアで大ヒットした初代フィアット500のニックネームにほかなりません。小さなネズミという意味の新型EVは、ご先祖さまのトポリーノ同様にキュートなシティコミューターに仕上がりました!

 フィアット500は最近になってEVをラインアップし、ヨーロッパ各地で大人気だそうですが、トポリーノはご覧のとおり500よりもさらにコンパクトで、アメリカのピックアップトラックなら荷台に余裕で収まるクルマ(プロモムービーではクルーザーのリヤエンドにチョコンと載せています)。全長×全幅×全高は95×55×60インチ(およそ2300×1320×1440mm)で、ふたつのシートは大人ふたりが不満なく乗り込めるサイズ。

 じつは、このトポリーノは先に発売していたステランティスグループのEV、アミ(いうまでもなくシトロエンのアミをオマージュしたネーミング)をベースに製作されたもの。それゆえ、ボディサイズが似通っているだけでなくパッケージングそのものもほぼ共通です。

 とはいえ、ルックスはアミの前後対称に比べて、フィアットらしいキャラクターがにじみ出たもの。フロントマスクにルパン三世が乗っていた500の雰囲気を漂わせ、ガバっと天井が広がるキャンバストップもまた500のアイコンと呼べる装備。極めつけは、ドアの代わりにぶら下げられたシャレたロープでしょう。これは、ビーチカーと呼ばれたシーサイドリゾート向けのマイクロカーをイメージしたもので、昔のフィアット500だけでなく、それこそアミや2CVでもよく見られたカスタム。おおらかな時代ゆえのアクセサリーともいえますが、これで現代の法規をクリアできるかは公表されていません。せっかくだったら、ビーチカーだった500で使っていた籐のシートっぽく仕上げてくれたら、雰囲気マシマシだったんですがね。

 ハードについては5.45kWのバッテリーを搭載し、最高速は45km/h程度、航続距離は70kmとされています。製造国はモロッコとの情報もありますが、それが正しいとするとまんまアミの製造ラインということに。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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