パンクしてないのに「空気が抜ける」のはなぜ? クルマのタイヤにはこまめな「空気圧管理」が必要なワケ (2/2ページ)

パンクしていなくても空気が減る理由とは

タイヤの空気はどこから抜ける?

 バルブでしっかりと閉じていているし、空気が入っている部分はビードとリムで密閉されているイメージのタイヤの空気だが、どのような部分から空気が抜けていくのだろうか? じつはタイヤの空気はバルブから抜けていってしまう部分が大きいという。また、劣化しやすい場所でもあるので、タイヤ交換の度にエアバルブの交換をオススメされるのはそのため。なお、もっと厳密に言うと、タイヤの表面からもわずかに抜けていくのだ。

 なので、定期的な空気圧チェックが必要というわけだ。また、タイヤの劣化を目で確認することも重要だ。もっともポピュラーな劣化現象である「ひび割れ」は、放置しているとバーストなどの重大なアクシデントへとつながりやすい。そのようなトラブルを事前に防ぐためにも、空気圧のほか、定期的にタイヤ本体のチェックも心がけたい。

窒素ガス

 タイヤの空気圧の話になると、タイヤから抜けにくいということで窒素ガスをオススメされることがあるが、これはなぜだろうか。

 窒素ガスは空気に比べて分子の動きが遅く、水分量が少ない。分子の動きが遅いと各所から抜けにくくなり、水分量が少ないと温度の影響を受けにくく温度によって体積が変わって内圧が変化する量が少なくなる。このような理由から窒素ガスが勧められるのだ。

 なお、窒素ガスを使用した場合は空気に比べて抜けていく速度が3分の1~2分の1程度となる。しかし、抜けていくことに変わりないので、たとえ窒素ガスを入れていても、定期的な内圧チェックは必要という訳だ。

 タイヤは駆動力、制動力、操舵力、あらゆる力を伝える重要なパーツだ。定期的にチェックして安全なドライブに繋げよう。


西川昇吾 NISHIKAWA SHOGO

-

愛車
マツダ・ロードスター(NB8C後期型)/ボルボV40 T4
趣味
スポーツ走行、写真撮影、ネットラジオ鑑賞
好きな有名人
織田裕二、駒形友梨

新着情報