EVはなぁ……なエンジン車乗りでもできることはある! 地球にもお財布にも優しくなる「7つの乗り方」 (2/2ページ)

些細なことで燃費が大幅に変わることも!

 4つめは、やさしいアクセル操作を心がけること。信号が青になった途端にダッシュするのは、ガソリンを撒き散らしているのと同じです。足の裏に神経を集中させて、大げさに言えば「生卵を割らないように踏みつけている」ようなイメージ。何度も練習していけば、自然に身についてきます。

 ATとCVTでは少し効率のよさが変わってくると言われており、ATの場合は心の中で1、2、3、4、5と5秒数えたときに、速度が20〜25km/hくらいになっているのが理想的です。CVTの場合は、それより少し速めに速度を上げていったほうがいいと言われています。このやさしいアクセル操作を実践するだけで、約10%の燃費改善につながるというから、地球にもやさしいですよね。

 5つめは、余裕のある車間距離をとって、先の道路状況を読み、なるべく一定の速度を保つような運転をすること。前のクルマに近づきすぎると、頻繁に加速・減速をすることになって燃料を無駄にするだけでなく、なにより事故のリスクも高まってしまいます。信号が変わるタイミング、路上駐車がこの先にある、右折車両がいるなど、先の状況を早め早めに把握して、前もって対応しておくことも大事です。

 こうして一定の速度を保つようにすると、市街地で約2%、郊外では約6%の燃費改善に。2.5リッターのミニバンを使って、80km/hから5km/hの速度変動を1分間に3回行った場合、変動なしの場合よりも燃料消費量が20%増加し、1分間に5回行った場合にはなんと48%も増加したというテスト結果が出ています。

 また前方の信号が黄色になったら、後続車に気をつけながら早めにアクセルペダルを離し、エンジンブレーキを上手に使って減速することも効果的です。坂道やノロノロ渋滞でもエンジンブレーキを活用すると、約2%の燃費改善につながります。

 6つめは、エアコンを利かせ過ぎないようにすること。環境省によれば、そもそもドライブするときにエアコンを25度設定でつけると、それだけで燃費が約12%悪化すると言われています。猛暑の日など、エアコンを「内気循環」で使うと効率がアップして環境にもやさしくなります。

 逆に寒いときには、エアコン(AC)のスイッチはオフにして、ヒーターだけを使うことも効率アップにつながります。外の風が気持ちのいい日には、エアコンを切って走るのもいいですね。

 7つめは、不要なアイドリングをしないようにすること。駅まで迎えに行って待っている間とか、荷物を積んでいる間とか、ついついエンジンをかけっぱなしにしてしまいがちですが、なんと10分間のアイドリングで燃料を130cc程度も無駄にしています。1時間なら、1300cc! もちろんその分、排出しなくてもよいCO2を排出して地球を汚しているわけなので、こまめにエンジンを切る習慣をつけたいですね。

 昔は「暖機運転」といって、走り出す前にアイドリングをしてエンジンなどを暖めてあげないと、クルマが早く劣化したり故障の原因になると言われていましたが、現代のクルマは不要です。マイナス20度を超える極寒の地域などでもなければ、すぐに走り出して大丈夫。丁寧な操作で走りながらウォームアップしてあげましょう。

 ということで、ガソリン車でもいろいろある、環境のためにいいアクションや心がけ。どれもすぐにできることばかりなので、さっそく今日から初めてみませんか。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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