曲がりすぎる「メガーヌR.S.」を速く走らせるにはコツが必要! メディア対抗タイムアタックダービーに本気で挑んでみた (2/2ページ)

総合結果は……無念の3位

 ま、でも来たからにはやる。勝負は編集者とふたりひと組で、各人2回のタイムトライアルを行い、速いタイムが順位。

 スタートから等間隔に置かれたパイロンは、まさに左右に素早く操作するスラローム。からの高速レーンチェンジ後にUターン。すでにここまでで”パイロンタッチ”する方が多い。もちろんタッチは減点で1回につき5秒の加算。20数秒のコースでは一発で負けを意味する。

 その理由はメガーヌ4 R.S.のリヤステアである。速度に応じて前輪とは逆に後輪に舵角を与える逆操と、高速での安定性を高めるため前輪と同じく舵角を与える同操があり、今回のコース設定のスラローム区間は逆操がほとんど。つまり、パイロンに対してステア操作を「ココ!」と思って切ると自分が思っている以上にクルマの後輪は内側を通ってしまう。日常でこうした素早い操作を必要とするシーンはないが、切れば曲がるこの特性はスポーツカーとしての強力な武器だ。

 タイム的な話をすると、「ココ!」と思う位置をやや先にズラしてから素早く切り込むと丁度良かった。直後のレーンチェンジは逆操に切れているのだろう、この速度でこのステア操作は後輪がスライドする。と思う経験値を見事に裏切り、後輪は何の変化も起さず狙ったライントレースと安定姿勢でクリア。

 Uターンは奥まで突っ込んで方向転換ではなく、方向転換をスムースに行いつつDレンジが自動的に1速を選んでくれるように、姿勢が立ち上がり方向を向くと同時にアクセルを床まで踏み込める状況を早く作ることでロスタイムが少ない。

 フル加速した帰りの直線は2速がフケ切り一瞬だけ3速に入った直後にフルブレーキングしながら右、左、とシケイン状に連続で転舵して、枠のなかで完全停止するまでABSが介入するフルブレーキング。

 この最後のシケイン通過も、急減速からの急転舵で常識的にはリヤタイヤが接地を弱め、挙動が流れる状況だが、もともと持つサスペンションのグリップと安定方向に、後輪ステアの相乗効果で挙動は一切乱れない。という高次元の操縦安定性に助けられて、いや引出して並みいる強豪のなか、ロラン・ウルゴンとふたりだけ22秒台ながら、タイム差でひとまず1勝!

 午後は本コースで純粋に最速タイムアタック。コースインしてメガーヌ4 R.S.のコーナリング特性、つまり4輪ステアが高い車速でどう作用するのかを2ラップ計測の1ラップめで把握する必要がある。

 過去にメガーヌ4 R.S.含めて歴代のR.S.にもちろん試乗しているが、「袖ヶ浦FRWで」となると記憶はない。本コースの4〜5〜6コーナーで、過去にこれほど素直に、いや曲がり過ぎるほどの感覚を経験したことはない。というくらいステア操作直後に曲がった、いや曲がり過ぎたか、とステア操作を戻してしまうほどだが、そこは慣れの問題だった。ドライバーとしてはステア操作の舵角に対して、こう曲がって欲しいそのとおりに曲がり安定しているのを反射的に戻していた。

 ここではやはりサーキットタクシーで4 R.S.の特性をつかみ切っている某誌の2名が圧倒的に速く、しかもくじ運からクルマもタイヤもクールな状態からスタートするだけに、新品タイヤに履き替えたロラン・ウルゴンも含めて大きく負けた。と負け惜しみをいっておく。(我々WEB CARTOPチームはクジ引きでアタック順が最後だった)

 結果、WEB CARTOPチームは今回も雪辱は果せず、3位に終わった。

 次回、アルピーヌ・ルノーになったメガーヌかそれ以外のホットモデルなのか、再び対抗戦が楽しみになった。


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